高額不動産所有の芸能人　実は「借金王」？＝韓国

【ソウル聯合ニュース】高級オフィスビルなどを所有する芸能人が話題を集める中、近ごろ一部の物件が相次ぎ競売市場に出されている。実際にソウルの一等地に超高級ビルを所有している芸能人は多いが、不動産を担保に巨額の融資を受けているケースが多く、不動産価格の下落で返済負担に苦しんでいるようだ。
◇ソン・スンホン、ソテジ　芸能界の「不動産王」
　人気俳優のソン・スンホンさんは芸能人の中で最高額のビルを保有している。　
　財界専門サイトの財閥ドットコムが国税庁の基準に基づき有名芸能人26人が所有する商業ビル27棟の時価基準を調査した結果、ソン・スンホンさんが保有したソウル・瑞草区の商業ビルの価格が107億6000万ウォン（約7億3700万円）で、最も高く評価された。
　歌手ソテジさんはソウル江南区に時価基準92億7000万ウォンのビルを所有し、2位を記録した。また、父親と共同名義で地上10階のビルも所有しており、時価基準合計166億2000万ウォンで芸能界の「不動産王」に挙げられた。
　そのほか、チャ・インピョ、シン・エラ夫妻のビルが73億3000万ウォン、俳優のパク・ジュンフンさんのビルが62億4000万ウォンなどだった。芸能人所有ビルの時価基準が公開されたのは今回が初めて。
◇不動産担保に巨額融資
　誰もがうらやむ数十億ウォンのビルを所有しているものの、その心は穏やかではなさそうだ。時価基準比の担保融資割合は100%を上回るケースが多いためだ。ほとんどが「借金王」ということになる。
　調査対象に含まれた芸能人26人の不動産時価基準総額は1160億ウォンだが、担保融資総額は966億ウォンに達し、平均担保割合が80%を上回る。一部の芸能人は時価基準の3倍を超える融資を受けた。
　時価基準が実際の不動産価値を反映していないことなどを考慮しても、芸能人の不動産投資にはバブル感すら漂う。
　芸能プロダクション、YGエンターテインメント代表の楊玄石（ヤン・ヒョンソク）さんは時価基準33億6000万ウォンのYGエンターテインメント社屋を担保に101億4000万ウォンの融資を受け、担保割合が301%に達する。
　不動産価格の下落で損失を受けた芸能人もいる。
　人気俳優のチャン・ドンゴンさんは昨年6月に126億ウォンでビルを購入したが、今年の時価基準は34億ウォンにすぎない。また、同ビルを担保に48億ウォンの融資を受け、担保割合は141%となっている。