慰安婦問題が「両国の次元を超え、戦時の女性人権問題であり、日本政府の責任ある措置を促す」とした。
李大統領とっては任期中最後の光復節記念式での演説だったが、慰安婦問題を韓日両国の問題ではなく戦時の女性の人権問題として規定したのは初めて。3月1日に行われた3・1節(3・1独立運動記念日)記念式では、同問題がさまざまな懸案のうち早期に解決しなければならない人道問題で、韓日が真のパートナーとして緊密に協力していくには歴史の真実から目を背むけてはならないと指摘した。
青瓦台(大統領府)の崔今洛(チェ・グムラク)広報首席秘書官は「李大統領は慰安婦問題が単なる韓日両国の問題ではなく全人類的問題だとの認識の下、日本の責任ある措置を求めた」と説明した。
南北統一については、光復の肯定的完成は平和統一にあり、統一された韓国こそ「さらに大きな大韓民国」の跳躍台だと述べ、「政府は相生共栄の道を切り開く努力に加え、統一の準備も着実に進めていく」と強調した。
北朝鮮住民の状況に留意しており、対話の門は開かれているとした上で、「北朝鮮も現実を直視し、変化を模索する状況が来た」と指摘。北朝鮮の変化を注意深く見守っていくと述べた。
朝鮮半島非核化については、韓国と北朝鮮はもちろん6カ国協議の合意事項であるだけでなく、国連安全保障理事会決議に基づく国際的義務として必ず守らなければならないと述べ、南北協力に向けては北朝鮮の非核化が前提条件だということを明確にした。
また、欧州財政危機に端を発した世界経済の低迷は予想以上に深刻な状況で、ユーロ圏が先占的に果敢な措置を迅速に取らない限り、世界経済の回復は時間がかかると予想されると説明した。
李大統領は「政府は総力対応態勢に転換し、毎週、非常経済対策会議を開き、状況を綿密に点検しながら経済の活力を取り戻すため、徹底的に対応している」と述べた。
政治には任期があるが、経済や民生には任期はないとした上で、「私と政府は経済活性化と民生の保護を最優先し、全力を注ぐ」と重ねて強調。与野党に対しても積極的な協力を要請した。
今日直面している世界危機を克服するためには政府だけの力では足りず、企業をはじめすべての経済主体の協力が必要だと述べ、企業の投資と雇用拡大を呼びかけた。
このほか、20カ国・地域(G20)首脳会合や核安全保障サミットの開催、経済協力開発機構(OECD)開発援助委員会(DAC)への加盟、グローバル・グリーン成長研究所(GGGI)発足など過去4年間の成果を列挙し、「光復節を迎え、大韓民国が堂々と先進国の隊列に加わったことを確認する」と述べた。
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