【東京聯合ニュース】韓国と日本の外交摩擦が強まり、経済や韓流など、全方面に波及する兆しが見えている。
 読売新聞は16日、日本政府が李明博(イ・ミョンバク)大統領の独島訪問と天皇の訪韓の条件として謝罪が必要と発言したことへの対抗措置として、両国首脳が合意した通貨交換(スワップ)協定の見直しを検討していると報じた。首脳間の相互訪問の一時中止に続き、「経済報復」まで念頭に置いていることがうかがえる。
 協定は野田佳彦首相と李大統領が昨年10月の首脳会談で交わした。相手国の金融危機の際、支援する通貨の規模を130億ドル(約1兆297億円)から700億ドルに拡大するとしている。
 協定は金融危機に弱い韓国側が求めたとされる。日本は当時、韓国の金融安定が日本の経済安定につながると判断した。通貨スワップ規模が縮小される場合、外貨危機時の韓国に打撃になるとみられる。ただ、これは韓国との「経済戦争」を意味するもので、実行に踏み切る可能性は低いとの見方が出ている。
 両国関係悪化の長期化は自由貿易協定(FTA)など、経済協力全般に広がる恐れがある。両国の企業活動への影響は出始めている。三井住友カードは韓国のハナSKカードと提携し、韓国旅行者向けのプリペードカードを9月に発行する予定だったが、両国の関係悪化を受け、見合わせた。
 両国の航空業界と観光業界も旅行者が減少する事態を懸念している。
 BS日テレとBSジャパンは独島への上陸を目指す水泳リレーに参加した俳優ソン・イルグク主演の韓国ドラマの放映を延期した。視聴者から抗議が殺到する可能性などを考慮したという。両局の決定は韓国ドラマを放映中の他局に影響を及ぼすとみられる。
 K-POPアーティストの日本公演やイベントにも支障が出ると予想される。右翼活動家らは以前、「独島キャンペーン」に起用された女優キム・テヒの日本活動を中止させた前例がある。組織的にK-POPアーティストの公演を妨害した場合、安定化に向かっている韓流に悪影響を与える恐れがある。
 「東京のコリアタウン」と呼ばれる東京・新大久保の商店街では売り上げ減少を懸念する声が上がっている。
 韓国観光公社の東京支社関係者は「7月末までに韓国を訪れた日本人観光客は前年同期に比べ27%増加し好調だった。しかし、外交摩擦が長期化すれば悪影響が憂慮される」と述べた。

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