韓国で映画の都市といえば釜山を思い浮かべる人も多いだろう。最近では、ドラマのロケ地としても人気で、釜山を背景にしたテレビドラマが相次いで放映されている。
 
 ドラマ市場が大きくなるにつれてテーマや背景が多様化したこともあるが、撮影に適した条件が揃っている点も現実的な理由となっている。

 釜山国際映画祭が定着したことで制作インフラが蓄積され、ロケ地交渉やセットの提供、スタッフの宿舎まで制作に必要な各種支援や協力が積極的になされている。さらに過去と現在の両方が入り乱れる釜山だけの独特な雰囲気も撮影場所として選ばれる大きな理由として挙げられる。

 制作支援に関するノウハウなしに大規模なセットだけを構えるほかの地方自治団体とは比べ物にならないほどだ。

 さらに映画振興委員会が2014年までに移転し、南揚州市の総合セット場も移る計画で、釜山は名実共に映画と映像の中心地になっていくものと見られている。