精力的に遊説を行う朴候補(左)と文候補=17日、ソウル(聯合ニュース)
精力的に遊説を行う朴候補(左)と文候補=17日、ソウル(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】警察が17日に記者会見し、情報機関・国家情報院の職員による違法選挙運動疑惑について「証拠を発見できなかった」とする中間捜査結果を発表したことから、与党セヌリ党の朴槿恵(パク・クンヘ)候補と最大野党・民主統合党の文在寅(ムン・ジェイン)候補が超接戦を繰り広げる韓国大統領選挙(19日投開票)はいよいよ混迷の様相を呈している。
 セヌリ党は疑惑を最初に提起した民主統合党を激しく非難した一方、民主統合党は「不適切な捜査が行われた」として国家機関の選挙介入疑惑を主張するなど、両党はともに一歩も譲らぬ攻防を続けている。
 この疑惑は、国家情報院の女性職員が文氏を中傷する書き込みをインターネット上に掲載したというもの。警察は女性から個人用パソコンなどの任意提出を受けて分析を行ったが、文氏を中傷または支持する書き込みは見つからなかったと発表した。
 セヌリ党の沈在哲(シム・ジェチョル)最高委員は17日の会議で「罪のない女性と国家機関までを巻き込み、大統領選に影響を与えようという文氏陣営の企みが水の泡になった」と、民主統合党を激しく非難した。その上で、文氏側は今回の「選挙工作」を反省し、責任者に当たる文氏は国民に心から謝罪すべきだと主張した。
 これに対し、文氏は「韓国の民主主義が絶体絶命の危機に陥っている。この5年間、民主主義を危機に陥れた勢力が国家情報院、検察、マスコミを総動員して違法・不正な手段で政権の延命を狙っている」と、国家機関による選挙介入疑惑を提起した。

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