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韓国シットコム(シチュエーション・コメディ)史に新しい突破口を作った『順風産婦人科』から、『ちょっとやそっとじゃやつらは防げない』『まともに生きろ』まで。そしてこれらに先立つ『LAアリラン』。こういったシットコムを見て、視聴者たちはしばし悩みを忘れることが出来た。それまでは見られなかったリアルな台詞に拍手を送った。隠したかった利己的な欲望をそのままあらわしたまま、四苦八苦するキャラクターを見て代理満足を覚えた。
上に並べたシットコムにおいて外せない名前がある。演出者のキム・ビョンウクPDである。2003年10月、『まともに生きろ』の放送終了後、休養を取っている“シットコムの鬼才”キムPDが帰ってくる。28日に放送開始されるSBSテレビ『カワイかったり、クレイジーだったり』(仮題・脚本:ソン・ジェヨン他)を通してである。特にキムPDとしては初の週間シットコム挑戦だ。
「今まで1,200回以上、イルイル(※毎日)シットコムを演出してきました。日々シットコムで見せられる題材はもう全部見せたようです。また、1週間に2日、スタジオ収録して、1日は野外撮影を行うなど、ハードなスケジュールをこなすのも大変でした。だから週間にしたんです」週1回の放送である分、新しく準備するものも多い。キムPDは、「イルイルシットコムはそれぞれのキャラクターを作りながら、ストーリーを広める色々な素材を得ることが出来ました。でも、週刊になると、話を圧縮しなければなりません。パク・キョンリム、ソ・ユジンを中心にストーリーを展開させていく予定です」と語った。
また、週刊は、相対的にストーリー展開も速くなければならない。視聴者の認知度が相対的に低いのでインパクトを与える装置も必要だ。スターに固執しなかったキムPDが、パク・キョンリム、ソ・ユジンなどのスター級俳優を取り入れたのもこういった理由のためである。
ここにPRのために出した切り札が、“ブラックコメディー”である。既存の周知のストーリーを捻って笑いを取るつもりである。ドラマ『パリの恋人』『バリでの出来事』などを主材料とした。このため、これらのドラマに出演していたベテラン俳優キム・ソンウォンとキム・スミをキャスティングしている。
主人公のパク・キョンリムとソ・ユジンの今までのキャラクターにも変化を与えた。おおざっぱなイメージのパク・キョンリムは、名門大学出身の“クール”なキャリアウーマンとして、ちゃっかりしてたソ・ユジンは、超単純キャラクターとして登場する。
また、断片的なエピソードを伝えていた今までのシットコムの形式から抜け出し、ストーリーが続くようにドラマ的な面を強化することにした。
キムPDは、現在の韓国シットコムを、日本や中国の板ばさみ状態の“韓国輸出品”に譬えながら、その危機的状況を指摘した。「ストーリーはドラマに、笑いはコメディーに後れている」「既存のドラマがシットコムの笑いコードを借用したなら、シットコムもドラマの長所を受け入れ、新しく生まれ変わらなければならない」と話した。
1年以上、旅行や読書などで休養をとったキム・ビョンウクPD。今回のシットコムではどんな笑いをくれるのか早くも期待される。
Copyrightsⓒyonhapnews & etimes Syndicate & wowkorea.jp
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