「探偵ヨンゴン 義手の銃を持つ男」の協力プロデューサーである林海象監督(左)と現役の探偵として活躍されている金澤氏
「探偵ヨンゴン 義手の銃を持つ男」の協力プロデューサーである林海象監督(左)と現役の探偵として活躍されている金澤氏
去る3月23日(土)新宿K’s cinemaにて映画「探偵ヨンゴン 義手の銃を持つ男」の公開を記念してトークショーが行われた。本作は「エイリアン・ビキニの侵略」を35万円という低予算で完成させ、各国の映画祭で絶賛されたオ・ヨンドゥ監督の世界中が待ち望んだ長編2作目。ゲストに本作の協力プロデューサーである林海象監督、そして現役の探偵として活躍されている金澤氏を招き、ヨンドゥ監督のエピソード、探偵作品に対する思い、現役探偵の苦労話や印象深かった事件などについて語ってくれた。

 レイトショーでの上映にも関わらず、たくさんの映画ファンに迎えられ大盛況となった。レイトショーで行われたトークショーのイベントレポートが届いた。

<b>-林監督は本作ではプロデュースを手がけていますが、撮影の現場には行ったのですか?</b>

<b>林海象監督(以下林)</b>:一日だけですが撮影現場に行きましたよ。2年前のゆうばり映画祭で審査員長を務めたときに本作の監督オ・ヨンドゥさんと飲み友達になったのが本作誕生のきっかけで、オ・ヨンドゥ監督前作「エイリアン・ビキニの侵略」のクオリティーの高さに驚いて“制作費を50万円援助するから探偵映画を作ろう”と彼と約束したんです。イメージは「探偵5」シリーズの韓国版ということでしたね。主人公ヨンゴンが「探偵5」で使用されたネクタイを付けていたりと、細かいところに要素を散りばめました。

<b>-林監督は探偵の業務などについて、かなりのリサーチを重ねていると思いますが、知り合いの探偵などは?</b>

<b>林</b>:たくさんいますよ。「私立探偵濱マイク」シリーズを監督した時に、探偵の方からたくさんのことを学びましたね。今でもずっと仲がいいんですよ。

<b>-林監督と親交がある現役探偵の金澤秀紀さんは、児玉総合情報事務所の所長を務め、現役の探偵として活躍されています。金澤さんは、現役探偵の視点から本作をご覧になり、いかがでしたか。</b>

<b>金澤氏(以下金澤)</b>:本作の前半で描かれていた部分は、私が過去に行ってきた依頼と同じことをしていて驚きました。昔、猫の捜索を何度かしましたがすごく大変だったんですよ。たくさんの似ている猫を比べては必死で依頼人の猫を見つけ出していましたね。

<b>-二人はかなり親交が深いようですが、出会ったきっかけは?</b>

<b>林</b>:僕と金澤さんは世界探偵協会という、世界中の探偵が集う会のメンバーなんです。僕たちは20年前からの知り合いで、探偵についてアドバイスを頂いたりしてましたね。

<b>-林監督は金澤さんを、作品の登場人物のモチーフにしたことは?</b>

<b>林</b>:“探偵の精神”という部分は参考にしましたね。実際の探偵はかなり地味ですよ。目立つと仕事になりませんからね。本作のキャラクターは服装も派手で、見た目に関しては参考にしていませんが、“精神”だけは受け継いでいます。

<b>-金澤さんが今までで一番大変だった依頼は?</b>

<b>金澤</b>:あまり詳しくはお話できませんが、少し変形して話しますと、よくテレビで見るような殺人事件の調査をしたことですね。ご依頼者の方には、警察に任せた方がいいとお伝えして一度お断りしたんです。その後、ご依頼者の方がもう一度いらっしゃいまして、“警察にもお願いしたが自分も調査に協力したい”とおっしゃられまして改めて依頼を受けました。そして、その事件は後日無事に解決されました。僕の中ではとても印象的な事件でしたね。

<b>-もしご自分がタイムトラベルできるとしたら“過去”と“未来”、どちらに行ってみたいですか?</b>

<b>金澤</b>:未来を選択しますね。過去は歴史書などを読んだら大体分かってしまいますからね。誰も見たことのない未来に行きたいです。

<b>林</b>:僕は過去ですね。この今の結婚とか世の中の制度を作ったのは誰なのか知りたいですね。見つけて、その人の首を絞めたいです(笑)。

<b>-本作の見どころや注目して欲しいシーンは?</b>

<b>林</b>:本作は探偵映画でありながら、タイムトラベルなどファンタジー要素のある作品です。難しいことは考えずに観ることができるのでとても面白いと思いますよ。皆さんに楽しんで観ていただければ幸いです。

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