イム・グォンテク監督は映画「将軍の息子」や「風の丘を越えて/西便制」を通じ“国民監督の名前”を得て、全世界にもその名を知られている巨匠だ。釜山(プサン)にイム監督の世界にスポットを当てた博物館がオープンした。

 イム・グォンテク監督の名を取った映画博物館が釜山・海雲台(ヘウンデ)センタムシティにオープンした。公開20周年を迎えたパンソリ映画「西便制」の主要人物が実際にまとった衣装、「西便制」を取り上げた記事や20を超えるトロフィー、パンソリ研究のために聴いたというレコードもある。また、韓国アクション映画の歴史を変えた「将軍の息子」に登場する劇場セットも公開された。そして、11年前にカンヌ映画祭で監督賞を受賞した「酔画仙」のセットを縮小した体験空間も目を引く。

 また、「さすらう人生」という主題のもとイム監督の映画人生を6つに分けて光を当てている。映画制作で使用されたシナリオ原本や原作小説、小道具などが展示され、巨匠の映画世界をのぞくことができる。さらに、イム監督を尊敬する映画人や芸術家たちも所蔵作品や貴重な資料を寄贈し、格別な愛情を見せた。

 また、映画や公演芸術に特化した東西大海雲台センタムキャンパスも門を開けた。イム・グォンテク映画芸術大学もここに移転し、映画や公演芸術分野における人材を育成する。

 映画専門のキャンパスやイム・グォンテク博物館が新設され、映像関連施設が密集した海雲台センタムシティが、韓国映画の中心地になろうとしている。