ハン・デフィ=(聯合ニュース)
ハン・デフィ=(聯合ニュース)
【全州聯合ニュース】「韓国サッカーを学ぶため韓国に来ました。Kリーガーになって韓国代表チームで活躍したいです」――。
 第2の鄭大世(チョン・テセ)を目指す在日コリアン4世のハン・デフィ選手は力強く抱負を語った。
 大阪の高校生リーグで最優秀選手(MVP)に選ばれた経験を持つハンは、2011年に全州大学に入学しゴールキーパーを務めている。
 韓国に来て3年目を迎えた。神戸で生まれ育ったため韓国文化になじめないところもあるが、韓国サッカーを学びたいという情熱は人一倍強い。
 Kリーグで活躍する鄭大世にあこがれ、自分もKリーグで活躍したいという夢を持っている。背が小さいので瞬発力を高めるトレーニングに注力しているという。
 ハンは鄭大世の母校である東京の朝鮮大学校に進学し、また鄭大世と同じく北朝鮮でトレーニングを受けた経験を持つ異色の選手だ。
 ハンは19歳のときに北朝鮮最強チーム、千里馬と1か月ほど試合を通してトレーニングを受けた。
 そのときのことをハンは「北朝鮮でトレーニングを受けながら感じたのは、選手たちに欲がない点だ」と振り返った。韓国サッカーのほうが進んでいて学ぶ点が多いと感じたという。
 だが、順調な選手生活を送ってきたわけではない。日本ではあくまでも在日コリアンであり、日本人のほかの選手に比べ何倍もの努力が必要だった。
 「日本では朝鮮学校に対する差別がある。試合中に審判が反則や警告を出してくるやり方は多少改善されたが、いまだに見えない差別が残っている」とハンは語った。差別的な言葉を投げられ、反応すると一方的に警告を受けたこともあったという。
 そんな試練にも高校のときにゴールキーパーとしてはめずらしく、大阪地区のMVPに輝いた。
 Jリーグのチームからのラブコールを断り、在日コリアンが通う朝鮮大学校に進学し、2年生のときに韓国へのサッカー留学を決めた。
 湘南ベルマーレや横浜F・マリノス、東京ヴェルディのユースチームからオファーを受けた。だが、出場の機会が多い韓国で大学に通いながら成長することを望み韓国行きを決心した。
 Kリーグに進出し国家代表に選ばれ、オリンピック代表チームに入ることが最終目標だ。 

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