オーディションの華は優勝だ。しかし、優勝者が永遠に優勝者となるわけではないようだ。歌謡界では惜しくも優勝できなかったアーティストらの活躍が目立っている。

ユ・スンウ の最新ニュースまとめ

 はじまりは「Busker Busker」だった。「ULALA SESSION」に負け、オーディションで準優勝だったが、彼らのデビューアルバムはシーズンソングとなり歌謡界の流れを変えた。勝者だけが生き残るオーディションの世界。しかし、敗者となった「見込みがある若葉」たちの活躍が目立っている。

 ソウル感の濃い強い歌唱力に身を包んだイ・ハイは、デビュー作からリリース曲ごとに熱い関心を受けている。優勝者パク・ジミンよりも存在感を示し、“天才ギター少年”と呼ばれ、幼い年齢にもかかわらず音楽的力量を見せたユ・スンウは先月、自作曲を含むデビューミニアルバムを出し、公式活動に入った。

 カラーを変えた新星たちの変身にも注目が集まっている。ソロデビューを飾った「Two months」のキム・イェリム。荒っぽさを脱ぎ、ハスキーながら夢幻的な特有の音色を生かした「All Right」は、公開から一日も経たないうちに、先輩歌手をおさえリアルタイムチャート1位になった。ドラマOSTで活躍したペク・アヨンは今回、武器であるバラードではなく明るく爽やかなポップスで、「八色鳥」の魅力を見せる。

 彼らの活躍と人気に一役買うのは、単純に歌が上手なこと以上に個性にある。オーディションを通して得た知名度を土台に、優勝者よりも相対的にプレッシャーも少なく、思いっきり自身のカラーを押し出すことに有利なのだ。

 自分自身だけの音楽世界を求め成長していくオーディション出身者たち。し烈な歌謡界で本格的な実力を競い合っている。