1990年代中盤、米国音楽界を荒らしたヒップホップスター、2Pacとノトーリアス・B.I.G.のラップバトル。各々、西と東を代表するラッパーとして感情をあらわにしたラップバトルは、結局6か月の間隔を置いて、銃撃による死亡という悲劇で幕を下ろした。世界的ラッパーのEMINEMが出演した映画「8 Mile」もやはり、白人ラッパーと彼を蔑視する黒人ラッパーとのバトルが一つの軸となっている。

B.I.G の最新ニュースまとめ

 そして最近、韓国歌謡界にとんでもないラップバトルが広がっている。8月21日のSwingsから始まり、23日E-Sensの「You Can't Control」で触発されたバトルに、Simon Dや「ダイナミック・デュオ」のゲコら有名ラッパーが加わり、全面戦争へと拡大している状況だ。ここに彼らのバトルに入れ知恵し観戦評する歌手までが登場しながら、歌謡界がますます不明瞭な雰囲気となっている。

 ラップは社会に対する反抗や抵抗の価値観を直接的な、時には暴力的な歌詞で投げかけるジャンル。このため多少礼儀正しかった韓国のヒップホップが一段階発展するという意見がある一方で、人身攻撃への流れに対する憂慮の声が出てきている。

 ことしヒップホップが一つのジャンルとして評価されるようになった中で、最近のラップバトルが発展を起こす機会となるのか、かえって逆効果となるのか…注目されそうだ。