イ・ジュンギ
イ・ジュンギ
どこから、そんなにエネルギーが出てくるのだろうか。インタビュー中、たくさんの擬音語、擬態語を使いながら、し烈な撮影現場を表現するイ・ジュンギの姿から、仕事に対する情熱を感じることができた。

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 決して安住しない俳優、それゆれ、いつも”再発見”できる俳優。先ごろ終演したMBCドラマ「Two Weeks」でチャン・テサン役を演じ、熱演したイ・ジュンギにソウル市内のカフェでインタビューを行った。

 ドラマのラストよりだいぶ健康的に見える、と声をかけると「体重が増えたから、そう見えるのですかね?」と恥ずかしそうに笑った。

 「痩せた姿はひどかったでしょ?撮影をしながら、体重がかなり落ちたのですが、いまだいぶ戻ってきました。『あまりに”まずく”映っている』と話すファンの声を何度も聞きました。ファンが送ってくださった栄養剤を飲みながら耐えました(笑)」

 全16話「Two Weeks」は、殺人の濡れ衣を着せられた主人公チャン・テサンが娘との約束を守るため、2週間のすさまじい逃走劇を図るストーリー。作品は高い完成度と俳優らの熱演で視聴者から好評を得た。

 イ・ジュンギは、チャン・テサンという役柄を引き受け、その演技が高い評価を受けた。”逃走者”として変身した彼は、作品で終始隠れ、走り、ぶつかり、水に落ちてもがいた。これら演技を通じて「イ・ジュンギの再発見」という評価が相次いだのだ。

 特に、テサンが急流に飲まれるシーンの撮影で「本当に死ぬかと思った」と話し首を左右に振った。

 「すぐに過ぎていく場面だったので、代役を立てたと思われますが、僕が演じていました。とてもつらかったですよ。雨が降った後だったので水量も多く、水の流れに吸い込まれて石にぶつかり、何度も沈んでいく中、1分ほど息を止めなければならず、大量の水を飲みました。『助けて』と叫びたかったのですが、プライドもあってそれはできませんでした(笑)。これほど大変なシーンだったのに、5回も撮り直しました」

 テサンは、自分の恋人を助ける一心で本心を隠して、無惨にも恋人を捨てる。以降、8年もの間自暴自棄となり時間を過ごした彼は、死を目前にして自分に娘がいること、娘を助けるには自分が生きていかなければならない、と悟る。

 未婚の彼にとって、父親の役柄は簡単なものではなかっただろう。

 「初めは『無理です』と答えました。シナリオを読んで、ソン・ヒョンジュ先輩だけ浮かび上がりました。僕が演じても、この作品を助けることはできない、と思ったのです。でも、ソ・ヒョンギョン作家が『ジュンギを変えてあげる』と言って話してくれたのですが、それがとてもかっこよくて、信じようと思えました」

 こうして撮影に突入したものの、とても難しかったと話すイ・ジュンギ。彼は「最初は繊細な感情をどのように表現すれは良いのか、本当にわかりませんでした」とし「台本リーディングでは、監督や作家からの指摘を今回ほど受けたことはありません」と舌を巻いた。

 彼はそれでも「『Two Weeks』を通して、内面が成長できたと感じています。圧迫感を強かったですが、それだけ達成感も大きいです」としながら、家族愛を強く感じて、幼い甥っ子に良くしてあげられなかったことを申し訳なく思った、と語った。

 「Two Weeks」は完成度で好評を得たが、同じ日にスタートしたSBS「主君の太陽」がさらに関心を集めたことで、視聴率については残念な結果だった。イ・ジュンギは淡々とした口調で物足りなさと胸いっぱいの気持ちを表現した。

 「視聴率が絶対的な指標ではありませんが、大衆の反応を計るという側面があると考えています。『主君の太陽』は大衆へ気軽にアプローチできる面白い作品でした。ただ『Two Weeks』は、長いストーリーで見ていただく作品として適しているのではないでしょうか。最近は本放送が全てではないので、これからも様々なルートで見ていただけると思います」

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