【ソウル聯合ニュース】韓国政府は国内の大・中小企業と共に、次世代の成長動力として注目される電気自動車(EV)のバッテリー開発に本格的に取り組む。
 EV用高性能リチウムイオンバッテリーを開発し、EVの最大の弱点とされる高コスト問題を解決し、走行距離を大幅に伸ばしたい考えだ。
 産業通商資源部と自動車業界によると、政府は3月をめどにEV用先端リチウムイオンバッテリー量産化に向け、中長期総合計画をまとめ研究開発(R&D)に入る。
 1段階として、2020年までに1回の充電で最大300キロを走行できる2000万~3000万ウォン台(190万~286万円)のEV量産を目標にしている。
 EV普及の鍵はバッテリーにある。EV価格の60%は、バッテリーのコストや耐久性で決まる。
 月間2000台の販売を記録しEV大衆化の可能性を開いた米EVベンチャーのテスラ・モーターズは、一般的に使用される円筒形の2次電池を3000個以上使用した新たな形態のバッテリーを用いたが、その分価格が高いことが難点とされる。
 政府はまず、テスラのバッテリーをモデルに、生産コストの削減、持続性・充電能力の最大化、安全性強化の三つを柱にR&Dを進める計画だ。
 1段階事業が順調にいけば、2段階として走行距離を500キロまで伸ばすバッテリーの開発に乗り出す。
 この政府計画は、これまで関連企業がそれぞれ個別に推進してきたEV用バッテリーの技術開発を国家的な課題とし、先進国に追いつく態勢が整ったという点で意味が大きい。 
 現代自動車グループ系列の韓国自動車産業研究所によると、世界のEV市場規模は、今年の35万台から2020年には266万台へと7倍近く拡大すると予想される。
 政府は現在、EV・エネルギー貯蔵システム(ESS)、モバイルなどに活用される2次電池の国産化比率を、現在の20%水準から75%まで引き上げることを目指している。そのため、計1300億ウォンの予算を投入し、「グリーン産業先導型2次電池技術開発事業」(2011~18年)を推進中だ。

Copyright 2014(C)YONHAPNEWS. All rights reserved. 0