ソチのリンクで調整するキム・ヨナ=16日、ソチ(聯合ニュース)
ソチのリンクで調整するキム・ヨナ=16日、ソチ(聯合ニュース)
【ソチ聯合ニュース】ソチ冬季五輪のハイライトの一つ、フィギュアスケート女子シングルが20日午前0時(日本時間)に始まる。
 今大会も韓国のキム・ヨナ(23)が注目の的。前回のバンクーバー大会では世界歴代最高記録の228.56点で優勝したが、選手生活最後の五輪となる今大会ではソニア・へニー(ノルウェー)、カタリナ・ビット(旧東ドイツ)に続く史上3人目の2連覇を狙う。
 キム・ヨナに注目が集まっている理由はもう一つある。今季は右足甲のけがでグランプリシリーズを欠場し、トップレベル選手と競い合うのが昨年3月の世界選手権以来となるからだ。
 ただ今季は出遅れたものの、昨年12月の国際大会、ゴールデンスピンに続き今年1月の韓国選手権を経て調子を取り戻してきた。今季はショートプログラム(SP)の使用曲としてミュージカル「リトル・ナイト・ミュージック」から「悲しみのクラウン」を選曲した。以前とは異なり、明確なキャラクターを表現せずに繊細な感性を優雅に表現した。ゴールデンスピンでは73.37点、韓国選手権では80.60点をマークし、完成度を認められた。
 ソチでも両大会のような点数を出せば、SPで首位に立つのはほぼ確実とみられる。バンクーバー大会で銀メダルに終わった日本の浅田真央(23)は雪辱を誓っているが、精彩を欠いているとの評価を受けている。
 開催国ロシアの新星、ユリア・リプニツカヤ(15)も目が離せない存在だ。リプニツカヤはフィギュアスケート団体戦で、SP72.90点、フリー141.51点の合計214.41点をたたき出し、ロシアの金メダル獲得に貢献した。若さを前面に押し出したパワフルなジャンプとスピンでキム・ヨナを脅かす新鋭としてロシア国民の期待を一身に背負っている。
 リプニツカヤはキム・ヨナと同様に、トリプルルッツ―トリプルトーループのコンビネーションジャンプで最も高い点数を獲得するが、精度が高いキム・ヨナのジャンプとは異なり、ルッツでロングエッジ(エッジを使う方向の間違い)判定を受けることが多いという問題を抱えている。ただ、ソチ五輪ではそのような指摘を受ける可能性が減るかもしれない。技術面を評価するテクニカルパネルにロシア人が含まれているためだ。
 また、本番会場のリンクの状態も演技に影響を与える要素となる。14~15日に行われた男子シングルでは転倒する選手が続出し、会場のリンクの状態が悪いといわれている。
 しかし、ソチ到着後初練習を行ったキム・ヨナは「思っていたよりも氷の質はいい」と語り、問題視していない様子だった。

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