<b>YGエンタテインメント ヤン・ヒョンソク代表</b>

ヤン・ヒョンソク の最新ニュースまとめ

「隔世の感です。若かった<JINUSEAN(ジヌション)>メンバーが所帯持ちになり、10代の時に出会った<1TYM(ワンタイム)>はおじさんになろうとしている…」

“10年”という言葉を出すと、彼はため息まじりの笑顔から見せた。ヒップホップ的なパンツ、レゲエパーマがよく似合っていた歳月を後にして、今はもう黒のスーツにドレスシャツを着て座っている。<ソ・テジ&ボーイズ(ソテジ・ワ・アイドゥル)>の1人として紹介されていた挨拶の仕方も、今や名刺が代わりとなっている。隔世の感は、まさにヤン・ヒョンソク(36)自身に使われる言葉のようだった。韓国の代表的なブラックミュージックのプロダクションである<YGエンタテインメント>の、“代表取締役”に変わった彼の呼称のように。

「地下の一室で、3人のスタッフから始めたビジネスが、もう10年とは。一番嬉しいのは外見と関係なく、実力さえあればいい歌手になれるということを証明したことです。女性グループ<Big Mama(ビッグママ)>が人気を博したように、です」

彼が会社設立10周年を記念して企画したワールドツアー<ファーストプレゼント&ザ・フューチャー>は、世界進出のための布石とも言える。19日ソウル・蚕室(チャムシル)オリンピックスタジアムを皮切りに、9月8日に日本・大阪グランキューブホール、10日に東京国際フォーラムAホール、10月18日アメリカ・ワシントンDC、20日ニューヨーク、21日ロサンゼルスなどを回り、ジヌション、1TYM 、Big Mama、Gummy(コミ)、SE7EN(セブン)など、YG所属歌手がデビュー順に登場し、ステージを飾る。コンサートのトップバッターは、10年前、彼が初めてプロデュースしたグループ<Keep Six>が引き受けた。ワールドツアーとともに、YGアメリカ、YGジャパンなど世界支社も設立される。SE7ENはアメリカ、LEXYはインドネシア、新人女性歌手MAY DONIと新人グループ<BigBang>のメンバーG-ドラゴンは日本など、YGグループの海外進出にも続いていく予定だ。

「これからYGエンタテインメントの歌手たちは70%以上、海外活動に力を注ぐ予定です。韓国の音楽市場は、これ以上何も期待できないくらいに弱まっています。釣竿を投げても、魚がかからない状態とでも言いましょうか」
笑顔を見せていた彼の顔から、笑顔が消えた。「僕にとって、2006年は岐路に立たされた日々」と話す彼の表情は、希望に満ちた様子ではなかった。

「今は、これまでで一番辛い日々を過ごしています。最近に入ってSE7EN、Big Mama、LEXYなどのアルバムセールスが前作に満たないという指摘を受けたり、少し前には、息子のように思っていたフィソンがYGを去りました。“ヤン・ヒョンソクの全盛期ももう終わったのでは”という言葉に、僕も共感します。何よりもYGのヒップホップが停滞した感があります」
しかし、すぐに笑顔で“新たな出発”という言葉を叫んだ。

今回のワールドツアーでデビューする6人組アイドルグループ<Big Bang>、下半期にデビューを控えている女性歌手MAY DONIなど、10代のスターたちが彼の新たな出発の兆候。
「これまでの“実力派YG軍団”とは異なり、ややアイドルっぽい」というと、
「歌手Rain(ピ)の成功を見て、僕はこれまで、音楽ばかりに没頭しすぎたのではないかという気がした」と語る。
今や、“スター性”のある歌手が音楽界を支配する、というのが彼の主張だ。過去10年、これからの10年など、相変わらず彼の口からは、音楽の話ばかり飛び出してきた。そろそろ息を整えて、ゆっくり人生を歩いてもいいはずなのに。すると、再び“ヤン・ヒョンソク”らしい笑顔がこぼれた。
「僕の最終目標は、堅実な家長です。40代中盤までは狂ったように仕事して、その後は結婚して、幸せな家庭を築き、新しいことをしてみたい。そのためには40になる前に、うちの若い歌手たちが、ビルボードチャート1位にならないと」。
今年は<ソ・テジ&ボーイズ>解散10周年になる年でもある。大学生、社会人になってしまった<ソ・テジ&ボーイズ>のファンたち。今も再集結を夢見ている彼らに、グッドニュースはないのかと尋ねると、恥ずかしそうに言葉をにごした。

「未練はありますが、あまりにもかけ離れた所まで来てしまったようです。ロックにハマったソ・テジと、ヒップホップをやる僕、そしてダンサーのジュノ先輩が会うとなれば、それぞれ別々に遊びそうです。<ソ・テジ&ボーイズ>は、かわいいアルバムと思って、本棚にしまっておきます」。
しかし彼は、「いや…違う。本当は僕もよくわかりません」と言葉を変えた。永遠に“X世代”と思える彼の目元にも、いつしかシワが1本、2本と刻まれていた。


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