16日の事故発生後、韓国国民は固唾(かたず)を飲んで捜索状況を見守っている。旅客船には修学旅行中だった京畿道・安山の高校生が多数乗っていた。子どもを送り出した親の絶叫に胸をしめつけられながら、人々は涙にくれている。嘆きの声にやりきれない怒りの声も混じる。一人でも多く救助されることを願うばかりだ。
さまざまな日程や行事が取り消し、または延期された。政界は国会日程を一時中断し、事故の収拾に集中している。6月の統一地方選に向けた動きもストップした。与野党は公認候補選出や予備候補登録を先送りにし、選挙運動も全面的に中断した。
各自治体は次々に支援を申し出た。食料品や毛布など救援物資をそろえ、人員派遣などを検討している。一方で旅客船や遊覧船の運航実態の点検にも着手した。
子どもを学校に通わせる保護者からは「安全も保障されないのに事故が起きたら誰が子どもを守るのか」と、修学旅行の廃止を求める声が高まっている。これを受け、京畿道教育庁は各級学校の修学旅行を含む現場体験学習などを全面保留とした。別の市・道の教育庁も安全に懸念がある場合に修学旅行を中止することにした。
花の名所やテーマパークのフェスティバル、世界水フォーラムを1年後に控えた大邱市の成功祈願イベントなど、各地でイベントの開催が取り消されたり規模が縮小されたりした。政府主催の行事などもすべてストップしている。
芸能界では新曲の発売やプロモーション、ドラマや映画の製作発表会、試写会などが一斉に延期された。酒類メーカーはパーティーを連想させるようなコマーシャルを取りやめている。
プロ野球は応援の自粛を決め、プロサッカーリーグは各チームに応援の自粛を求めた。韓国造幣公社が予定していた女子フィギュアスケートのキム・ヨナの記念メダル発売行事が延期されたほか、スポーツ界や芸能界から犠牲者を悼み乗客の無事生還を祈るメッセージが相次いでいる。
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