韓国統一部と北朝鮮向け人道支援団体でつくる「対北協力民間団体協議会(北民協)」などによれば、ある支援団体が先月初め統一部から搬出承認を受けて北朝鮮に医薬品を送ろうとしたところ、北朝鮮の民族和解協議会が受け取り拒否を表明し、物品を送れずにいるという。
民族和解協議会は「支援を政治的にもてあそぶのは人道的支援でない。事前合意なく送る物品は受け取らない」と伝えてきた。同じ時期に承認を受けた別の支援団体も同じ理由で離乳食などの支援品を北朝鮮に送ることができなかった。
北朝鮮が事前合意がないという理由を挙げ、支援物品の受け取りを相次いで拒否している背景には、ドレスデン宣言に対する反感があるというのが支援団体関係者の共通した認識だ。
実際に民族和解協議会は文書で「南側当局が『苦痛』、『腹が減っている』、『社会的弱者』の支援などと言ってわれわれをひどく刺激した」と主張。ドレスデン宣言の文面を引用し、強い不快感を表わした。
北民協の関係者は、事前合意を求めるものであり、支援を全面拒否しているわけではないが、事前合意自体が容易ではない状況のため、北朝鮮が支援受け取り保留を公式化する可能性も排除することはできないとコメントした。
統一部の朴秀珍(パク・スジン)副報道官は同日の定例会見で、北朝鮮の社会的弱者を対象とした人道的支援は、政治や軍事的状況と区分して推進するという政府の立場には変わりがないと述べた。
Copyright 2014(C)YONHAPNEWS. All rights reserved. 0