左からSIMS(シムス)、5zic(オジク)、Young Cream(ヤングクリーム)、Kang Nam(カンナム)
左からSIMS(シムス)、5zic(オジク)、Young Cream(ヤングクリーム)、Kang Nam(カンナム)
韓国のみならずアメリカでも名の知れたHip Hop歌手ユン・ミレを筆頭に、Tiger JK、Hip Hopデュオ「リッサン」など、韓国では超人気のアーティストが所属する韓国Hip Hop業界の大手事務所JUNGLE ENTERTAINMENT。2011年11月、そこから実力派の4人がHip Hopグループ「M.I.B」として韓国でデビュー!デビュー前からTiger JKが育てたグループとして注目を浴び、1stアルバム「Most Incredible Busters 」を引っさげ華々しいデビューを飾り、アイドルが主流の韓国音楽業界に大きな衝撃を与えた。

M.I.B の最新ニュースまとめ

 グループ名の「M.I.B」は、「Most Incredible Busters」の略で、「目で見ても信じ難い音楽を聴かせる」という意味がこめられている。
末っ子でラップ担当のSIMS(シムス)、作曲・編曲も手掛ける5zic(オジク)、ラップ・ヴォーカル担当のYoung Cream(ヤングクリーム)、そしてメインヴォーカルのKang Nam(カンナム)は、日本国籍を持ちながら韓国で活躍しているアーティストの先駆け的な存在として有名で、メンバーでほとんどの曲の作詞を担当する多才な4人組。

 今回は「M.I.B Crazy Live in 2014-Boom!Boom!Up!」と称して2日間で大阪・東京全4公演を回り、全国のファンが彼らの軽妙なトークとグルーヴ感溢れる音楽を楽しんだ。

 半袖でも暑いくらいの5月18日、東京・Zepp DiverCity。外の熱気さながらに会場の熱気も真夏のようにアツい。公式グッズのうちわで、自分を扇ぐファンが多く見られた。開演前からHip Hopが流れる会場内はファンのワクワクで溢れんばかり。会場が暗くなり、スクリーンにVTRが流れるとまるで湧き上がってくるようなファンの歓声が起こった。まもなくして、赤・クリーム・青・オレンジ色のスーツに全員がサングラスで決めて登場すると、会場の盛り上がりも最高潮に!一発目の曲は「G.D.M」」。ペンライトがリズム良く揺れ、これぞHip Hop!といった感じの煽るような手の振り方で、一体感溢れる会場。それでもKang Namは「もっともっと来いよ!」「全然、全然(足りない)」とファンを煽り、自ら盛り上げ役を買って出ていた。2曲目の「WHO’S NEXT」では5zicが曲に合わせて気持ち良さそうに体を揺らし、SIMSは髪をかき分けながらうれしそうに会場を見渡している姿が印象的。3月に右腕を負傷したYoung Creamもその回復が心配されていたが、負傷した腕を動かしてリズムを取り、ファンも安心した様子。続く「Everything is Obvious」では、Kang Namはジャケットを脱ぎ捨て、ステージ前の階段付近まで前進してファンとの距離を縮めながらの熱唱。

 「皆さん、こんにちは。We are Hip Hop グループ「M.I.B」!」と自己紹介すると、会場からは割れんばかりの歓声。 そして「こんにちは、SIMSです」とまずはSIMSから自己紹介。「SIMSは背が大きい!SIMSはヤシイ!…(間違いに気づき)あ、優しい優しい!SIMSはいつもぷるぷる!SIMSは乳首が真っ黒、暴れるぜ!! 」と繰り返し、ファンからはわかっているのかどうかわからないといった笑いが。すかさずKang Namが「彼は意味がわかってないんだと思います」と説明し、本来の意味をSIMSに通訳。するとSIMSは驚きと恥ずかしさが入り混じった表情になり、ファンは爆笑の渦に包まれ、序盤から彼らの魅力が爆発。 続いて「僕はYoung Creamです」とYoung Creamがあいさつ。「僕は日本語、上手」と言うと、笑いと少なからずのブーイングが(笑) 「皆さん、本当に…Beautiful…皆さん、Forever ever 愛してる」と、いきなり英語にシフトチェンジ!それでもうれしい言葉の連続にファンからは多くの黄色い声が飛んだ。続いて5zicが「皆さん、すみません」といきなりの謝罪に会場もざわつく。大阪公演から酷使したのか喉を潰してしまっており、ハスキー声になってしまっていた。しかしKang Namが、「5zicはあまりしゃべらないようにすると言っていますが、僕がそうはさせません」と強気の発言をし、ファンも大喜び。続くKang Namは「はい、どうも康男です」とファンにはお馴染みの本名であいさつをして盛り上げる。「東京、地元です。今日思いっきり遊ぶんですけど、皆さん大丈夫ですか?」という発言にファンも大きな歓声で応えた。ファンもKang Namの盛り上げに乗せられた状態で「Who am I」に突入。メンバー同士でリズムを取ったり、ファンに親指を立てて笑顔を見せたりするなど、まさに遊ぶように楽しむメンバーとファン。

 メンバーが一旦退場し、ステージ上のスクリーンには映し出されたのはスタジオでのメンバーの練習風景。笑いながら練習するメンバーの素の姿に、ファンも自然と笑顔に。黒色中心の衣裳に着替えてメンバーが再登場し「Only Hard For me」。先ほどの雰囲気とはがらりと変わりゆったりとしたHip Hop曲で、サングラスを外したKang Namの切なさも滲む表情がスクリーンいっぱいに映る。続く「The Falling Flower」では、いつもよりもハスキーでセクシーさを増した5zicの声が心地良く響いた。その5zicが、喉が痛くても話したいことがあると「一方的な愛は愛じゃない。『M.I.B』がファンを愛していること、ファンが『M.I.B』を愛していること、それこそが愛だ」と訴え、ファンからも愛情のこもった歓声が上がる。「Dutch Pay」ではYoung Creamがステージの端まで前進してファンにマイクを向け、互いの愛を確かめているように歌った。

 そして、トークタイムに突入。5zicが歌う度、声を心配するような表情をしているファンを見たと言う5zicに、彼のファン思いな人格が浮かぶ。またKang Namが汗だくのSIMS、やや挙動不審な態度のYoung Creamに対してたたみかけるように日本語でツッコみ、メンバーも目が点に(笑) その度にファンも大爆笑。ノリにノッたKang Namが「次の曲、康男くん、突き抜けます!」と「Celebrate」に突入。メンバーの掛け声に合わせてファンも大ジャンプ。 大きな掛け声とリズミカルなジャンプで会場の一体感もぐんと増した。曲が終わるとメンバーが一旦退場したステージにひとりだけ戻ってきたKang Nam。ささやくような声で「おはようございます」と、日本のバラエティ番組によくある寝起きドッキリのような雰囲気でカメラマンと共に『M.I.B』の楽屋訪問生中継が始まった。普段は見ることのできない舞台裏の様子に、ファンもここぞとばかりに歓声を上げる。楽屋の扉を開けるとそこには素の姿でくつろぐ他のメンバーの姿が。何も聞かされてないメンバー3人は目が点(笑) 会場は笑いと歓声に包まれ、Kang Namの悪巧み?は大成功!

 続く「『M.I.B』is Coming」では、一体感に包まれた会場からファンの揃った掛け声が飛び出し、それに乗せられたKang NamがSIMSの体をなめまわすように触るとファンからは悲鳴にも似た歓声が。続いてメンバーが肩を組んで始まった「Money In the Building」、会場の盛り上がりも増し、笑顔で口ずさむファンの姿がスクリーンに映し出され、会場全体で音楽を楽しんでいた。「Mess」では再びKang Namが5zicの体をなで回すと、5zicも気分が乗り、衣裳をたくし上げて自分の腹筋を見せつけた。ファンからは「キャー!」と大きな声が上がり、Young Creamも「見せて」と言わんばかりに腹筋に見入っていた。続いて「Nod Along」の前奏では、Young Creamがバイオリニスト、5zicがピアニスト、Kang Namがひざまずいてピアノ、SIMSが楽譜の役に扮し?、物真似も披露してファンも大喜び。 ファンにはお決まりの掛け声も飛び出し、最高の盛り上がりを見せる。

 汗だくのメンバーは一旦退場し、会場には静かな雰囲気でVTRが流れ始め、メンバーがファンに対して宛てた手紙が読まれる。5zicは「『M.I.B』を好きになったことを絶対後悔させません」とリーダーらしく固く誓い、末っ子・SIMSは「暑いときは厚着して、寒いときは薄着して」と冗談を交えながらもファンの健康を願った。「一生の支えになって笑わせてあげます。皆さんが誇りに思えるYoung Creamになるように」とYoung Cream。最後にKang Namは「あまり真面目な話をするのは好きじゃないけど」と言いながらも「もっともっと努力していい曲を作り、もっともっと努力して皆さんに会えるようにしたい」と語り、メンバーからの愛情こもった言葉の数々に、ファンは胸と目頭を熱くしていた。

 すると突然会場に、某人気女性アーティストの軽快な音楽が流れ出す。ざわめく会場に女装したSIMSが登場し、会場には笑いと歓声が鳴り響く。ミニスカートの丈を気にしながら、絶妙な角度で太ももとあらわにするSIMSに止まらないファンからの大歓声。すると客席から水色のクマの着ぐるみをまとったメンバーが登場、続いてステージにはピンクのウサギの着ぐるみを着たメンバーが。そこにKang Namだけは普通の姿で登場し、着ぐるみを脱がそうと奮闘。ウサギの中にはなんと5zic。Young Creamと思われるクマはしきりに脱ぐのを嫌がる様子を見せ、着ぐるみをまとった状態で華麗にステップを踏んだり、じゃれあったりする姿に会場は大いに沸いた。

 そしてスクリーンにはYoung Creamが撮影したスタジオ風景が流れ始める。映像中に好きな女性のタイプについて話し始めると、会場の女性ファンの耳がダンボに(笑) 「すごくモードな女性が好きで、他の男には冷たく、僕には優しい人がいい。浮気の心配がないから」と語るYoung Creamに会場からは笑いが起きる。

 白に統一されたさわやかな衣裳に着替えたメンバーが再登場し、「Stop Playing Around」「Gangkang Suwollae」が続く。姿が見えなくなったKang Namに対し、「やっちゃん(Kang Namのニックネーム)、どこですか?」と3人のメンバー。いつもツッコミ役のKang Namがいないことをいいことに、Kang Namの物真似をして楽しんでいる様子にファンも笑いが止まらない。「『M.I.B』is Coming2」に移ると客席後方からKang Namが登場。ファンとハイタッチをしながら会場内を歩き、ファンも大喜びの大歓声。「最後思いっきり盛り上がりましょう!」と「Men in Black」では客席にかけ下りてファンと共にリズムに乗ったり、マイクを向けて一緒に歌ったりと大盛り上がりのまま終了。興奮冷めやまないファンからアンコールがかかるとメンバーが再登場。「Let’s Talk about you」を楽しんだ後、「絶対にまた戻ってくるので、絶対にまた会いましょう。本当に幸せです。ありがとうございます」とメンバー。最後に「CHISA’BOUNCE」ではステージ上で飛び跳ね、タオルを振り回し大暴走。ファンも一緒にダンスするようにリズムに乗っていた。曲が終わっても別れを惜しむファンの歓声に、Kang Namが再登場し「スタッフの機嫌が悪いけど、気にせずもう1曲行きたいと思います!」と叫び、ファンも待ってましたと言わんばかりの大歓声。ファンの中でも人気曲である「Celebrate」を自らリクエストし、他のメンバーももちろんノリノリで再登場。いつも歌うパートをメンバー内でチェンジして、メンバー同士で遊びながら、ファンと共に楽しみながら笑いと笑いに溢れた2時間が幕を閉じた。

 ライブ終了後にはファン全員とのハイタッチ会。スタッフに「お疲れ様です」と言いながら丁寧に頭を下げてハイタッチブースに現れたメンバーは晴れ晴れとした表情。ファンからも「やっちゃん、楽しかった~!」と友達のような言葉がかけられ、一人ひとりの目を見ながら「ありがとう」と声をかけるメンバーに、ファンとの距離の短さが感じられた。本格的なHip Hop曲もさることながら、彼らの人格にも大人気の理由があった。

 7月12日(土)には、ディファ有明(東京)でのライブも発表された「M.I.B」。彼らの音楽とトークに魅了されるファンが、また増えそうだ。


M.I.B '치사BOUNCE' MV
M.I.B '치사BOUNCE' MV




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