韓国映画「ソウォン 願い」のキャスト、公開日、あらすじ
<b>―とても難しい役でしたが、一番演じるのが大変だと感じたシーンはどこですか?</b>
最初に脚本を読んだときは難なく読めたのですが、この役を演じる勇気はなかったです。この映画が、実際の被害者たちに余計嫌な思いをさせるのでは、と心配でした。でも、イ監督とたくさん話し合い、このような事件がしょっちゅう起こっているということ、また、嫌な気持ちにさせるものではなく、近所同士の、人々の繋がりや温かい気持ちを伝えるための映画なんだと理解し、出演を決めました。演じていて一番難しく感じたのは、ソウォンが事件に遭って、最初に病院に運び込まれたときに、彼女の手を取って話をするシーンです。あとは裁判のシーンですね。最後、ソウォンを法廷から連れ出すシーンは、実は脚本にはなかったのですが、泣いて演技をしているうちに父親の気持ちになって自然とそうしていました。
―この作品に出演されたことで、心境や環境など何か変わった点はありますか?
この映画の基になっている実際の被害者の家族が、いかに傷ついた感情を子供に気付かれまいとしていたか、という話を聞きました。それは言い表すなら、ただただ耐えて、でも密かに山に行き、すべてを叫び散らすような状態だと。これ以上に酷い傷はありますか?私はこの両親の気持ちを代弁したかった。そして、それは私の環境を変えることはなかったのですが、自分の家族や友達、周りの人々を今まで以上に大切な存在として感じるようになりました。
―作品は重いテーマを扱っていますが、撮影現場の雰囲気はどんな様子だったのですか?
実は私もそれが心配でしたが、撮影は最高に上手くいきました。現場の雰囲気は監督に委ねられるものですが、イ監督は気遣いが上手く、情に厚い雰囲気でした。いつもこの映画について話していましたし、撮影がない日はソウォン役のイ・レも連れてみんなで家族のように釣りに行きました。そんな家族のような現場だったので、「ソウォン/願い」が青龍賞で最優秀作品賞を受賞した後のパーティーで、みんなでお互いに感謝し合ったときは最高でした。本当に最高の気分でしたし、近い将来、同じ監督、キャスト、スタッフでまた映画を撮りたいです。
-監督とは初めてとのことですが、イ・ジュンイク監督はどんな方で、撮影はいかがでしたか?
本当に素晴らしい方です。「ソウォン/願い」のような映画を作るべき人だと思いました。本当に心温かく、周りの人たちを大切にする人です。また、彼自身の温かさを映画を通して伝えることが出来る人なのです。正直に映画を作れる人です。またぜひ一緒に映画を撮りたいと思っています。
―父と娘の映画でもありましたが、イ・レさんはどうでしたか?すぐに撮影で打ち解けられたのでしょうか?
彼女はダイアモンドでした。彼女にとってこの映画に参加することが、どれだけ難しかったか重々承知しています。最初からイ・レにはやらせたくないと言っていた彼女の両親は、最後の最後まで躊躇していました。オーディションの映像クリップを観て、イ・レが演じるべきだと思っていただけに残念でした。でも、その後イ・レの母親が電話をしてきたのです。彼女は、イ・レがずっとこの映画に参加したがっているのに、彼女の長年の夢である役を断るのは間違っていると思ったそうです。私たちはそれを教えてくれたイ・レの母親に感謝の気持ちでいっぱいでした。私はイ・レの演技が本当に好きでした。映画の中で彼女のメイク(アザや傷など)が徐々になくなって癒されていくソウォンの中に、常にイ・レの存在を感じていました。
―この映画を観る、日本の観客にメッセージをお願いします。
みなさん、こんにちは。ソル・ギョングです。私たちの映画「ソウォン/願い」は必ず観るべき映画です。このような犯罪にみんなが真摯に向き合い、戦って、このようなことが二度と起きないようにと考えさせてくれる映画です。一方で、普通の家族と周りの人たちとの心温まる話です。ぜひ、温かい気持ちで「ソウォン/願い」をご覧になってください。
現在、新宿シネマカリテ他全国順次公開中。
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