韓国映画「バトル・オーシャン 海上決戦」のキャスト、公開日、あらすじ
400年前の日韓の戦争を描いている分、簡単に「反日映画」と言われてもいるが、歴史上の李舜臣に対する評価は簡単ではない。
朝鮮の王室から嫌われていたこともあり、むしろ日本人によって有名になったりした経緯もある。日露戦争の名将「東洋のネルソン」東郷平八郎が尊敬する人物だったとの説があるほどで、この150年間、日韓の政治や外交が李舜臣を政治プロパガンダとして利用してきたとの評価もある。
現在の韓国人口は5000万ぐらいで、日本の半分ほど。韓国大衆の3名中1人がこの映画をみたことになる。平均的な家族構成を考えると、1家に1人はこの映画を見ていることになるのだ。ちなみに、韓国ではここ10年間で10本の「1000万人映画」が誕生している。
「韓国芸能」や「韓流」と言えば、韓国ドラマやK-POP音楽をイメージする人が多いかもしれないが、実は韓国国内では映画産業が最大のエンタテインメントコンテンツとして成長を遂げている。
それでは、現地公開年度基準の「1000万人韓国映画」の歴史を振り返ってみよう。
最初の「1000万映画」は、80年代前半の軍事政権が極秘に育て上げた「キラー部隊」の実話をベースにした映画「シルミド」(2003年、ソル・ギョング、アン・ソンギ他)で、最終的には1108万人の観客動員に成功した。
1967年、北朝鮮が韓国大統領を暗殺しようとして、ソウルに32名のゲリラ部隊を潜入させた事に対する韓国の仕返し作戦がその歴史的な背景になっている。今や南北の闇歴史をリアルに再現した秀作として今でも語り継がれている。
世界唯一の分断国家である韓国と北朝鮮との対立を題材にした映画や近代史にスポットを当てた映画が大ヒットとなることが多かったが、翌年の2004年もこの流れは同じだった。
当時韓国を代表するイケメン俳優だった「イブの全て」チャン・ドンゴンと「秋の童話」ウォンビンを主演にした朝鮮戦争映画「ブラザーフッド」は400以上のスクリーンで上映がスタートされ、観客1174万人のヒットとなった。
そして2005年、業界内外から「1000万映画」という言葉がもてはやされる中、異変が起きた。当時は無名だった新人俳優イ・ジュンギ主演の時代劇映画「王の男」が1230万人の観客を魅了したのだ。
「朝鮮時代のオカマ芸人」というユニークな題材としっかりとしたストーリー展開が口コミで広がり、次第にスクリーン数を増やしていった結果だった。大手映画配給会社の影響力を排除した、真の意味での1000万映画は「王の男」くらいしかないという評判があるほどだ。
その反面、製作費10億円以上の大作「グエムル」(2006年、ソン・ガンホ、「空気人形」ペ・ドゥナ他)は、1301万人の観客動員には成功したものの、公開当初から600以上のスクリーンを確保していたことなどが原因で「大手資本のスクリーン独占」 という批判に見舞われた。
その後、韓国の映画ビジネスはしばし停滞期を迎えるが2009年には「1000万映画」が再び復活。地震の少ない国、韓国で日本語の「津波」をモチーフにして作られた映画「TSUNAMI―ツナミ―」(ハ・ジウォン、ソル・ギョング他)が当時としては高いCGクオリティーによる圧倒的な臨場感で観客1145万人を動員。
それからも、700万人以上のヒット作が立て続けに誕生し、2012年からはいわば「韓国映画黄金時代」が幕を開ける。
「猟奇的な彼女」チョン・ジヒョン、「チェイサー」キム・ユンソク、「イルマーレ」イ・ジョンジェ、「グッキ」キム・ヘス、「太陽を抱く月」のキム・スヒョンという豪華キャスティングで公開前から話題を集めた映画「10人の泥棒たち」が1302万人。韓流スターイ・ビョンホン主演の「王になった男」が1231万人と2作の「1000万映画」が誕生した。
以来、「1000万映画」という言葉は、「大ヒット映画」を象徴するキーワードとなり、韓国国内における映画ビジネスはますます勢い付くことになる。
2013年、「7号室の贈り物」(リュ・スンリョン、パク・シネ他)が「笑いあり涙あり」魅力全開のストーリー構成で観客1281万人の大ヒットを記録すると、年末に公開した「弁護人」は主演俳優ソン・ガンホの演技力と「故ノ・ムヒョン大統領」という実話ベースの内容で1137万人の観客動員に成功した。
他にも、「スノーピアサー」(ソン・ガンホ他)、「怪しい彼女」(韓国版「のだめ」シム・ウンギョン他)など、900万人以上のヒット作も相次ぎ、2013年は韓国映画史上初めて年間の観客数が2億人を突破した年となった。
そして、今年も数々の話題作が公開され、年末にも話題性抜群の作品が公開を控えている。なお、上述の「鳴梁」(ミョンリャン)以外にも、「海賊」(「ラブストーリー」ソン・イェジン、「善徳女王」キム・ナムギル他)が850万人を動員しながら今も上映が続いている。
チケットの安さ(800円~1000円)はもとより、2004年以降、急速に普及したデジタルフィルムとシネコン (シネマコンプレックス)施設のお陰などで観客層が拡大し大盛況が続いている現在の韓国の映画業界。現在は、合計2587個のスクリーンが韓国映画界の大きなインフラとなっている。
DVDやブルーレイ、ネット配信や4K放送時代の今も、「映画館」は韓国人がもっとも頻繁に利用する娯楽施設であり、韓国大衆の「1人当たり年間映画観覧数」は去年4.12本に達し、アメリカを抜いて世界1位になっている。
仁川のアジア大会のサッカ日韓戦に伊藤博文を暗殺した安重根(アン・ジュングン)の旗が登場し、日韓両国が騒がしい。伊藤博文は日本の初代内閣総理大臣であり、植民地時代の韓国の初代統監。100年ほど前のこの事件に対する評価もそう簡単ではない。安重根は伊藤博文への「狙撃」を「戦争」として認識し、獄中でも「東洋平和論」を執筆しながら、西洋の植民主義に対する日中韓の対応法や平和への具体的な方法論を提案していた思想家であり、教育者でもあるからだ。日本の新右翼と言われる思想家からも「尊敬する歴史上の人物」として挙げられるほど。
国際対戦競技としてのスポーツ精神は、自国チームを応援することであり、相手チームを非難するものではない。熱くなるのは当然だが、その度が過ぎてはいけない。しかも、自国開催でお客様となる相手チームに対する礼儀は儒教の伝統からも当たり前のこと。しかも、それは安重根の思想にも反するかもしれない。
영화 '명량'(ROARING CURRENTS) 티저 예고편(Teaser Trailer)
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