現代天文物理学の主要難題に挙げられる「楕円(だえん)銀河」の成長メカニズムを、韓国人科学者が率いる国際研究陣が究明した。延世大学天文宇宙学科の紫外線宇宙望遠鏡研究団に所属するイ・ソクヨン、イ・ヨンウク教授チームが、英オックスフォード大学、米航空宇宙局(NASA)とともに、一部の楕円銀河が自ら星を生成しており、銀河が大きいほど星の誕生作用が抑制される事実を究明した。研究成果は24日、英科学雑誌ネイチャーで発表された。

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 楕円銀河は、渦巻銀河とは異なり丸型。地球から最も近くにあるものでも1200万光年の距離がある。内部の星のほとんどが初期宇宙に誕生したもので新しい星の生成が難しい環境とされており、その成長原理が天文学界の論題となっていた。

 イ教授らのチームは、紫外線写真と可視光写真を分析し、楕円銀河でも新たな星の生成が続いていること、銀河の重さとブラックホールの質量が生成作用に重要な影響を与えることを確認した。銀河が重いほどブラックホールの質量も大きくなる。ブラックホールの質量に比例しエネルギー発散量が高くなり、星の生成作用をさらに強く抑制する。こうした連鎖のメカニズムを数量的に立証した。

 イ・ソクヨン教授は、「楕円銀河はもはや星を生成しないという通説を完全に覆したことがこの研究のポイント」だと述べた。楕円銀河質量の1%にも満たないブラックホールが、銀河全体の生成の歴史を決定するという点を理論的に証明したことも、学術的に有意義だと説明した。

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