非正規雇用問題が日に日に深刻化し、大衆文化も不安な労働者の現実に目を傾けている。

 話題のドラマ「ミセン」はインターンのし烈な生存競争から幕が開いた。生き残っても2年契約の現実と向き合う主人公は、苦々しさを醸し出す。

 ドラマで財閥と恋に落ちる“シンデレラ”もやはり殆どが契約社員。不当な待遇に心痛めるヒロインたちは運命的な恋でなければ、つらい人生から抜け出す事が難しい…それは我々の社会の略字だ。

 映画での非正規雇用も大きな違いはない。大型スーパーの契約社員を描く「カート」の登場人物は長期間会社に従ったが、正社員ではない事が理由で安給に苦しめられある朝、座り込みに出る。

 雇用不安に襲われる労働者たちの話は冷酷な現実に根を置いているのだ。
プ・ジヨン映画「カート」監督「全般的に非正規雇用に関連した事件や闘争記録を参考にしました」

 このような作品が大衆の共感を得る理由は、ここにある。
イム・シワン・ドラマ「ミセン」主人公「これをご覧になる方々が私たちはこのように生きている…あるいは自身と近い人々はこのように生きている…このように共感をしながら…」

 映画やドラマの主人公さえ雇用不安を抱え、話の裏には苦い我々の社会の現実があるのだ。