最近話題となっている大衆文化をみると、タイムマシーンに乗って過去に
戻るような気分になる。

 90年代よりも遡り、60年代から70年代までスポットライトを浴びているのだ。

 映画「建築学概論」で記憶のエチュードを聞きながら90年代の大学生活を思い出す30代は、ドラマ「応答せよシリーズ」を見ながら熱狂した。

 また、IMF時代がくる直前、大衆消費社会が花を咲かせた1990年代に対する懐かしさは、「無限挑戦」でその頂点をとった。

 久しぶりにステージに上がったその時代の歌手たちが、変わらずセクシーなダンスと完ぺきな歌唱力を披露すると、30代以上は懐かしさに酔いしれ、アイドルグループの見るに堪えないセクシーなダンスと感動のない歌詞に疲れていた若い世代は、新鮮な衝撃を受けた。


 スクリーンも過去に目を向けるのは同じ。朝鮮戦争以降、家族のために犠牲となった父親世代を描いた映画「国際市場」は、観客1000万人動員に向かっており、最高の韓流スターを前面に出して70年代江南開発の暗い面を描いた映画が公開を控えている。70年代の文化を込めた映画もまもなく登場予定だ。

 単純なレトロブームを超えて、世代を網羅する文化の現状として拡散している。若い世代が彼らにとって馴染みのない文化を新しい文化として受け入れているからだ。