この男性は、3人目の感染者の息子であり、兄も4人目の感染者となっている。今月16日から見舞いに行き、同じ病室に4時間ほど滞在して感染したことが確認されている。
男性は19日に発熱症状が現れ、22日に医療機関を訪れたが、家族に感染者がいることを明かさなかった。25日に2回目の診療で妻が同行し、家族に感染者がいることを知らせた。出張についても話しており、医療陣は自制を勧めたが、構わずに26日、中国へと向かった。
飛行機に乗って26日午後12時50分ごろ、香港に到着した男性は、空港内で出国手続きを終えた後、午後3時ごろ空港リムジンバスに乗って、中国・恵州に向かった。ここでMERSの可能性を確認した病院は、保健当局に2日後に連絡していたため、出国を防ぐことはできなかった。当局と医療機関との協力不足が示唆されるところである。
これによって隔離するべき人が大量に増えた。まず、航空機に同乗した163名のうち、この男性と密接接触したと思われる26名(乗務員6名、乗客20名)は、帰国次第に仁川(インチョン)空港検疫所内の施設に隔離される予定である。このうち乗務員6名は自宅隔離通告が出された。乗客20名のうち、帰国した人は1名で隔離観察が進められている。同時にこの男性と接触した空港職員2名と、医療陣、家族、会社の同僚25名の計38名も自宅隔離及び施設隔離の措置がされた。この男性による隔離者だけで64名に達する。
以下、保健福祉部のクォン・ジュンウク公共保健政策官との一問一答
Q.中国への出張者に症状が現れた時期から、中国へ行くまでの国内の導線についての確認事項や、他に隔離対象者はいるのか?
A.密接接触の疑いのある人は現在まで全て見つけ出している。空港職員ならば多くの対象者がいるが、その中で相当密接した距離で接触した場合を判断して2名を確認した。会社の同僚も慎重に判断して、疫学調査の結果を確認している。現在としては計38名が密接接触者とされているが、再度疫学調査を実施して追加しなければならない状況になればいつでも追加で措置をとるつもりだ。
Q.この男性が中国に到着して通訳士を同行させていたようだが、その人も隔離措置をしたのか?
A.現在確認している隔離者はこの男性(通訳士)1人で、男性は現在入院隔離されたことが確認されている。
Q.中国国内で通訳士以外に隔離措置された人はいないのか?
A.現在まで我々が持つ情報は、この通訳士だけだ。
Q.帰国していない搭乗客のうち19名は密接接触者のようだが、中国で受ける措置はどんなものなのか?
A.中国当局と意思疎通を続けてきている。現在まで感染が発生しているため、さらに把握していくつもりだ。
Q.三次感染の疑いがある事例はあるのか?
A.現在の状況は集計して、明日(30日)午前11時ごろ発表するつもりだ。
Q.現在、中国で陽性判定を受けた感染者の状態は?
A.発熱があり、少し高熱で、それ以外の症状はないと聞いている。
Q.密接接触者ではない搭乗客137名のうち20名は現在症状がなく、帰宅したと聞いたが、これまでの感染者の中にも症状がなかったが、後に陽性判定を受けた事例があったのではないか?他の措置が必要ではないのだろうか?
A.少し誤解があるようだ。そのような感染者の場合は、最初の検査の時に陰性で、2回目の検査で陽性になるわけではない。時期によって抗体やウイルスが検出される時に陽性反応が出てくるものだ。20名は事実上感染の可能性が低いと判断した。それでも入国ゲートで体温測定をし、自宅隔離ではなくても管轄保健所に熱はないか確認などはしている。
Q.飛行機に2回乗ったと聞いているが、名簿を確保して措置をとったのか?」
A.2回飛行機に乗ったのではない。この男性が出国するときに香港へは飛行機で行ったが、香港から中国本土へは3時間半ほどバスに乗って行ったと確認している。
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