北朝鮮、抑留中のNY大生チュ・ウォンムン氏の会見映像公開、比較的明るい表情で「健康に過ごしている」

北朝鮮が15日、4月から拘留中のニューヨーク大生チュ・ウォンムン氏の記者会見映像を公開した。

　対外宣伝用媒体「わが民族同士」TVを通して公開された映像は、前日にチュ氏が平壌（ピョンヤン）駐在外信を対象とした会見での姿だ。「わが民族同士」TVは今回の会見がチュ氏の要請によって進行されたものと伝えた。

　チュ氏は会見で「金日成（キム・イルソン）総合大学を訪問し、学生と会話したい」とし、「平壌の地下鉄に乗って、平壌市民にも会いたい」と述べた。

　また、映像でのチュ氏は「運動をしたり本を読んだりしながら、健康に過ごしている」と比較的明るい表情をしている。

　また、「家族に僕が健康だと言いたい。はやく家に帰りたい。心配しすぎないでほしいと伝えたい」と話した。

　チュ氏は今回の会見でも北朝鮮入りの経緯を明かさなかった。北朝鮮はアメリカ永住権所持者であるチュ氏が去る4月、中国の丹東（タントン）から鴨緑江（アムノッカン）を渡って“違法入国”したとし、彼を逮捕。現在、抑留中にある。

　これと関連し、チョン・ジュンヒ統一部報道官はこの日の定例会見で「北朝鮮は韓国側の送還要求には応答がないにも関わらず、チュ氏の記者会見を一方的に進めたことに遺憾を表す」とし、「チュ氏をはじめとし、抑留中にある韓国国民全員を早急に送還することを改めて促す」という立場を明らかにした。