イ・ジフン の最新ニュースまとめ
KBSドラマ『Oh!ピルスン ポン・スニョン』は幻に近いオ・ピルスン(アン・ジェウク)の経営記を描いている。SBSドラマ『マジック』はチャ・カンジェ(カン・ドンウォン)の、大企業内で狙う成功と愛、対立を扱った。MBCドラマ『屋根部屋のネコ』で、企画室長ユ・ドンジュン(イ・ヒョヌ)の登場は、甘い屋根部屋中心の日常ドラマの中でも企業を欠かすことはできないということを意味した。
SBS『パリの恋人』ではハン・ギジュ(パク・シニャン)という企業後継者を中心に“シンデレラ”流の物語が語られた。
保険会社の後継者であるハン・ドンジュ(イ・ドンゴン)と、パク・ギテ(キム・ソンス)の勝負が繰り広げられたSBS『ガラスの華』、さらに記憶喪失を媒介して、企業の本部部長と弁護士の企業・愛情争奪記を描いたSBS『ラストダンスは私と一緒に』、SBS『男が愛する時』では、企業はすでに復讐と愛を奪い取る手段になっている。MBC『いつか楽園で!(原題:皇太子の初恋)』は、財閥2世を中心とした競争と愛、葛藤を扱っている。
MBC『悲しき恋歌』でも、経営後継者は例外なく登場する。MBC『ワンダフルライフ』のミン・ドヒョン(イ・ジフン)は留学から帰るなり、企画室長になる。SBS『香港エクスプレス』は、大企業を掌握していく主人公の視線を保ち続けた。
現在放送されているドラマにもこのような傾向が見て取れる。大企業掌握と愛を通して、後継者構図をめぐる陰謀と復讐を描いたSBS『グリーンローズ』(写真)が放送されており、KBS『不良主夫』では、「大企業の本社に入れずにいること=職場活動ではない」ように描いている。ピザ店で働くのは“職場で働いているのではない”という誤解を、視聴者に与えたのだ。
MBC『新入社員』は、偶然世界的な大企業に入社した主人公の奮闘記を描いている。主人公は自分の主な特技・異種格闘技への思いを封じ込める。
企業は経済の一つの礎である。現代の経済は企業を通じて維持され、企業は人々を必要とする。また、人々は企業を通じて生計を維持する。しかしドラマで描かれる企業は、このような現実の反映とばかり言えるだろうか。よく会社員が多いように描かれているが、必ずしもそうではない。
少し前、あるラジオ放送でノ・ムヒョン大統領が明らかにしたとおり、韓国人のうち、自営業で生計を立てているのは全体の約40%である。10人中4人が商売で食べているのである。一国のリーダーである大統領が公式的に認めたのだ。
これは日本の2倍、アメリカの3~4倍以上の比率である。商売は公式的な統計を取るのが難しいため、実際はこれよりも多くなるものと思われる。ならば会社・社会活動が企業の会社員であるという設定は画一的と言えるだろう。
しかも問題は、ほとんどのこのようなドラマがシンデレラ・コンプレックス、愛と権力をめぐる陰謀と暗闘、計略を中心として描かれているという事実だ。むしろ現実より非現実的な逸脱と欲望を煽るのに力を注いでいる。
さらに頻繁に設定される若い経営者という地位だけでなく、背景となる部署やチームも画一的だ。秘書室、企画室、マーケティング、経営支援チームという部署だけが頻繁に登場しているからだ。企業にはこのような部署ばかりではない。
わざわざ企業を排除することはできないが、やりすぎである。類似した題材と背景の過剰であり、実験的な想像力の貧困であるのだ。若者の営む八百屋のように、自分のことを自分で作り上げていくという社会的な流れが増えてきていることを考える必要がある。
創業ブームはただの金儲けではなく、自分の仕事をするということは社会の役に立つという事実を逆に証明している。これをある人たちは、“企業家精神の日常化”と表現したりしている。
強調したいのは、これよりもドラマの夢と愛がどんな背景と、現実的な反映の中で語られるか、ということだ。
私たちの日常の夢は、企業の成功にだけかかっているのではない。このような流れから、大企業の若い後継者、経営者、要職の人物を中心とした愛と葛藤を扱うより、人物それぞれの地位で夢を大切に育てていくドラマが多くあるべきだろう。
KBS『拝啓ご両親様(父母様前上書)』では、若い主人公たちが屋台商売を通じて夢を育てていく。ドラマ『二度目のプロポーズ』では、後半部にファンタジー要素が強かったが、主婦の自営業での成功・独立記を扱って注目を浴びていた。
MBC『アイルランド』では、警備員、医者、フリーターなど、4人の人物の4つの夢を描いており、アダルト俳優のハン・シヨン(キム・ミンジョン)の悲しみと夢、苦悩をも扱っている。MBC『がんばれ!クムスン』では、夫と死別した子持ちヒロインがヘアデザイナーになる夢を育てている。
企業を扱うとしても、必ず大企業を扱わなくてはならないということはない。MBC『僕は走る』は、小さな鉄工場で働き、運営もする一方、作家志望生である主人公ムチョル(キム・ガンウ)を中心に、夢を育てていく物語を扱った。
しかし担当PDが明らかにしたように、このドラマでは歌手のエリックだけが“俳優エリック”として注目を浴びた。これは韓国ドラマの“脱・企業コンプレックス”には、視聴者の声援も必要であるという意味にも取れるだろう。
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