チャン・グンソク(写真提供:OSEN)
チャン・グンソク(写真提供:OSEN)
◆完ぺきなエンターティナーが夢!

チャン・グンソク の最新ニュースまとめ

 チャン・グンソクを取材していて常に思ったのが、「話が上手だなあ。面白いし、含蓄に富んでいる」ということだった。

 特に、『美男<イケメン>ですね』で大人気を博したあとは、そのユニークな言葉が大いに注目された。

 ここで、いくつかの発言を振り返ってみよう。

 2010年11月27日にパシフィコ横浜で開かれたジャパンツアーで、チャン・グンソクはドラマ『メリは外泊中』で特に印象に残っているエピソードについて語った。

「キャラクターの設定上、酒に酔っているというシーンがとても多かったのですが、実際にお酒を飲んでから撮影に臨むこともありましたね。それから、僕は寒いのが苦手なのに、韓国はとても寒いんですよ。撮影のときにからだ中に携帯カイロを貼って撮影に臨みましたが、貼っていることを忘れてそのまま帰って寝てしまい、ヤケドしそうになったこともあります。」

 この話を聞いたときは、全身にカイロを貼ったチャン・グンソクを想像して笑ってしまった。

 2011年11月25日、都内で記者会見を開いたときにチャン・グンソクは、「今まで『アジアのプリンス』とか『ワールドプリンス』とか自分のニックネームを自分で言っていました」と語り始めた。

「それは僕自身が本物のプリンスということではなく、『プリンスに絶対なるぞ!』というメッセージを込めていたんです。今でも、自分が『アジアのプリンス』、『ワールドプリンス』になりたいと思っています。次の目標は、俳優としてハリウッドや中国などいろんな国の映画に出て、韓国人の演技とかアジア人のコンテンツパワーとかを見せてあげたいですね。韓国や日本だけじゃなく、世界のいろいろなステージでみなさんのために歌って演技ができる完ぺきなエンターティナーになるのが夢です。」

 このときの話のスケールは本当に大きかった。


◆ありのままの自分でありたい

 201年11月26日、チャン・グンソクは東京ドームで公演を行ない、その中でこう述べた。

「最近注目されるようになって誤解されることも多いですね。ずっと愛されるためには、言いたいことを少し我慢しなければならないのかな、と。だけど、僕はチャン・グンソクですから、誰が何と言おうと自由人のままで言いたいことを言って、これまでやってきた通りにやります。真心は通じると信じているから。ここには、僕の心をわかってくれる人たちがこんなにいるんだから…」

 その2日後、やはり東京ドーム公演でチャン・グンソクは、2008年に開催した日本で初めてのファンミーティングについて語った。

「あのとき、2000席で満席にならなくて1500人と遊びました。そのときもずっと考えていました。チャンスがあったら、絶対に東京ドームで公演したい、と。ここで公演することが夢でした。それが今日は夢ではなく、本物になっちゃった。もちろん、今までの時間があって今日があります。日本で初めて『美男<イケメン>ですね』が放送され、そのときからアジアで“ちょっと、ちょっと、ちょっと”だけ人気が上がり、東京と大阪で公演をしたときは満席になりました。すごくうれしかったです。今でも、まだ夢みたいです。僕の夢を助けてくれて、本当にありがとうございます。」

 ファンへの感謝を口にしたチャン・グンソク。念願の東京ドーム公演を成功させて感無量だったことだろう。

 彼は2012年11月下旬には、さいたまスーパーアリーナで3日間にわたってアジアツアーを行なっている。トークタイムではこう語った。

「1年前に『人気はバブルみたいだと思います』と言っていました。自分の人気より、自分がやりたいことを探していたほうが、完全にチャン・グンソクみたいな人間だと思います。前のバレンタインデーのときに、ウナギたちと一緒にパーティをしたことがあったんです。そのときから時間が流れて、おじいちゃんやおばあちゃんになってもバレンタインデーにチョコレートや飴をあげて関係を作りたいんだけど、できるかな?」

 ファンはもちろん「できる」と大きな声で答えていた。

 この頃までのチャン・グンソクの発言は自由奔放だった。彼はありのままの自分であろうとしたし、それがパワーとなってファンを引きつけた。


◆生まれ変わったチャン・グンソク

 年齢を重ねるとともに、人の心には変化が生まれる。

 しばしの空白期間を経て、チャン・グンソクが新たに時代劇『テバク』に主演することが今年の1月下旬に決定した。

 その際に、彼は新作への意欲をこう述べている。

「この2年間、大学院に通いながら臥薪嘗胆の気持ちで自分を振り返り、演技に対する姿勢と情熱を整えてきました。イメージを変えるために、作品選びに慎重になっていました。(『テバク』の主演が決まり)演技力と誠実さで武装して生まれ変わったチャン・グンソクに期待してください。」

 彼の発言の中に出てきた「臥薪嘗胆」は、たきぎの上に寝たり苦い肝をなめたりという故事から生まれた言葉で「将来のため苦労に耐えること」を意味している。

 こういう言葉を持ち出すのだから、この2年間は彼も精神的に辛い時期を過ごしたことだろう。

 かつて奔放な発言を繰り返していたチャン・グンソクも、今回は「誠実さ」という言葉を使って自分が生まれ変わったことをアピールしていた。

 20代の終わりにさしかかったチャン・グンソク。兵役入りも控えている。奔放さは影を潜めたが、「大人の俳優」としての成長を期す彼に大いに期待したい。けれど、言葉の面白さは絶対に失ってほしくないのだが…。

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