私は、マッチョ系の男性が大嫌いです。偏見かもしれませんが、身長が高くて筋肉が付いてて頼もしくみえる男ほどロクな者はいないのです。
見かけとは全然違って、考え方が古い奴が多いからです。特に韓国の男性は、「男」という意識が強すぎます。「男コンプレックス」と言っていいくらいです。
そこには二つの原因があると思います。一つは、昔ながら韓国社会に残存する男尊女卑の意識。もう一つは、男性ならだれもが避けられない兵役義務です。
昔から韓国社会は、男性の権利が優先し、社会の中心は男性でした。というわけで、家庭内でも娘より息子が優先されてきました。
当然「男児選好」につながり、私が子供の頃は、男の子が生まれるまで必死に頑張る女性も少なくはなかったのです。
実際、私の母方の伯母は男の子を産むために5人も子供を産んだのです。それでも、次から次へと生まれてくるのは女の子ばっかりでしたが……。
しかも、男の子に恵まれなかったら、社会はすぐに女性のせいにするので、伯母の肩身はよっぽど狭かったでしょうね。高校に入って、生物の授業で性別を決めるXY染色体を持っているのは男性という科学的な事実を教わったときは、ショックを受けました。
韓国では、なんでそんなに息子にこだわっているのでしょうか。
祖先のことを大事にする儒教社会の韓国は、亡くなった人のために毎年「祭祀=法事」を行ないます。贅沢なご馳走を供えて亡くなった祖先を祀るのですが、行事を仕切るのは息子だけです。娘が仕切る「祭祀」は見たことがないし、聞いたこともありません。
■溺愛される息子たち
私の祖母も生きているときは、私の弟のことをとても大事に可愛がっていました。それに不満を感じた私は、つい言葉に出して反抗したことがあります。
けれど、返ってきた言葉は、「長男は私が死ぬと祭祀をしてくれる孫だよ。あなたは嫁に行っちゃうと終わりでしょう。しょせん娘は他家のものになるのだから」と言われました。
祖母が、私に気づかれないようにこっそり弟にお小遣いをあげる光景を何回も見て見ないふりをしました。
悔しかったです。知らないうちに私は女性として男性に被害意識を持つようになったのかも。
両親や祖父母に溺愛されて育ってきた息子たちは、男という強いプライドを持つようになります。その意識がどんどんエスカレートして女性を見くびったりもします。自分が家庭の中心になっていくのを当たり前だと受けとめるようにもなります。
さらに、韓国の男性を駄目にしているのが兵役義務ではないかと思います。
義務とはいえ、決して皆が喜んで軍隊に入るわけではないのですが、どうやら軍隊は男の考え方をもっと堅くさせてしまうところがあります。
何よりも、軍隊は男を男らしくしてくれるところだと世間はよくおだてます。実際、軍隊に入る前と除隊した後の姿を比べると、確かに男は変わってきます。起きやしない戦争に備えて毎日身体を鍛えているものだから、皆がますますマッチョになっていくのは当然です。
さらに、上下関係で成り立つ軍隊での生活ではまったく個人の意見はなく、一方的な命令に服従する主従関係があるのみです。これによって、しまいに皆同じ考えをもつようになります。つまり、韓国の男性は兵役を通して同じ考え方にまとまってきたのではないかと思います。
■離婚率が上昇
韓国の女性は昔と比べて学歴も高くなり、社会進出も目立ってきました。さらに、インターネットの普及や海外への留学経験などで考え方が開放的になってきました。そうなると、男女のギャップが日に日に広がりつつあるのが現実です。
離婚率がそれを証明していると思います。
数年前の統計ですが、1日340組あまり、1年に12万~14万組が離婚をしているそうです。屈辱的な順位ですが、アメリカ、スウェーデンに次いで韓国が世界3位になっています。
もちろん、離婚の原因が一方的に男性にあるとは言えませんが……。
ずいぶん辛口で韓国の男性を叩きまくりましたが、決して韓国の男性をすべて否定してるわけではありません。
今はかなり時代が変わってきて、韓国も世界の流れについていくようになりました。少子化のため、「男児選好」思想も薄れてきたし、キリスト教の信者が増えてきて祭祀をする家庭も減ってきました。
あくまでも私の視点で昔のことを熱く語っただけだと思います。お気にさわったら許してください。
そして、もし韓国の男性にあこがれている日本人の女性がいらっしゃるならば、それはそれで前向きに先入観を持たずに気持ちを向けてください。
文=スヨン
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