■兵役を契機に結婚を考えすぎる
もちろん、兵役に行っても恋人を心の支えにする男性もいる。彼らは電話使用の許可が下りれば積極的に電話をかけるし、こまめに手紙も送る。入隊経験者の中には、「兵役時代が生涯で一番手紙を書いた」という人もいるほどだ。
しかし、誰もが恋人のことを心から思って過ごせるわけではない。連日の過酷な訓練や軍規の前に恋人に気を回す余裕がなくのなるのも確かだ。次第に連絡の頻度が少なくなって、やがて破局を迎えるパターンもよくある。
兵役に赴く男性に求められるのは、いかに大変でも自分を待ってくれる恋人に対する細かい気配りだ。これができなければ100年の恋も冷めてしまう。
逆のパターンもある。
およそ2年の間、恋人を待たせて束縛することに負い目を感じる男性も多いのだ。
特に、兵役を終えた男性の大多数は、長い時間を待ってくれた女性に対して“結婚”を意識する。
しかし、若くして兵役に行った男性の中にはまだ学生という場合や、職に就いていない場合も多い。
その結果、自分を待ってくれた女性を失望させてはいけないという責任感に押しつぶされて、そのまま破局することも珍しくない。満足な生活基盤もないままに結ばれても、苦労しか残らないからだ。
こうした問題は徴兵制とは切っても切れない。それだけに乗り越えた恋人たちの絆は強固なものとなる。
■恋人たちが別れる原因
兵役につく2年の間も、毎日が軍務というわけでない。休暇の日には外出することも可能になる。
その日は恋人と再会できる数少ないチャンスとなる。それだけに、恋人たちの多くが、予定を調整して久しぶりの逢瀬を楽しもうとする。
しかし、最近では大事な休日を待たせている恋人と過ごさずに、まったく別の女性と会う男性が増加しているという。
これは女性にとってはあんまりな仕打ちだ。
確かに酷すぎる。
なぜ、このような事例が増えているのか。
第一に考えられるのが、単純に先に別の女性とアポを取ってしまうこと。そら恐ろしい話だが、女性人気の高い男性が兵役に赴くと、現在の恋人を出し抜こうと他の女性たちが動き出すことがある。人恋しくなった男性がその“えじき”になってしまうのだ。
また、恋人との関係に飽きた男性が、兵役に行くことを縁の切れ目として、新たな恋を探そうとするパターンもある。
中には、何度も送られる手紙や強要される電話などに男性側がウンザリすることもあるという。結果的に、兵役で離れている間に気持ちがさめてしまうのだ。
■早くも始まる嫁姑問題
最近増えている破局原因に、“彼氏の母親”との不和がある。
兵役に行く男性を待つ女性は、自然と“結婚”の意識が高まる。それだけに、彼氏の母親との関係は、結婚していなくとも密接になっていく。結婚前から嫁姑関係が形成されるのだ。
しかし、兵役中の男性の中には、実の母親には連絡をしなくても、恋人にはこまめに連絡する者も多い。
たとえ息子の恋人とはいえ、母親である自分を無視してよその女に連絡する姿は面白くない。そんなときは息子を叱ればいいのだが、むしろ母親は息子の恋人に辛く接するようになる。
そんな母親が多いのも現実だ。
母親と恋人……。男性の多くが両者の板ばさみにあって、やがて気持ちが冷めてしまうのである。
実際、韓国のインターネット掲示板を見ると、「母親と恋人の関係が自分にとって荷が重い」「嫁姑関係が勃発した。俺はどうすればいいのだろう?」という嘆きの書き込みをよく見かける。
たとえ兵役に行っても、嫁姑問題は頭が痛い問題なのである。
文=慎 虎俊〔シン ホジュン〕
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