Copyright 2016(C)YONHAPNEWS. All rights reserved. 0
「帝国の慰安婦」著者 国民参加裁判の申請を撤回=韓国
【ソウル聯合ニュース】旧日本軍の慰安婦問題に関する著書「帝国の慰安婦」で慰安婦被害者の名誉を傷つけたとして、名誉毀損(きそん)罪で在宅起訴された朴裕河(パク・ユハ)世宗大教授(日本語日本文学科)の裁判で、朴氏は19日、一般国民が陪審員を務める国民参加裁判による審理の申請を撤回した。これにより、裁判は判事のみによる審理で行われることになった。 国民参加裁判の申請は裁判所の判断に対する疑いとも受け止められるため、申請を撤回することにより、裁判所の判決を尊重するとの態度を示したものとみられる。 朴氏は国民参加裁判を申請した当時、「裁判所が使命感と正義感を持っているという確信がないため」と申請理由を説明していた。 朴氏は裁判後、聯合ニュースの取材に対し、「できるだけ多くの人がこの件について正しく認識するのが重要だと判断して(著書の)全文を公開し、国民参加裁判を申請したが、批判する著作が出版されるなど予想とは異なる世論の様相が出てきた」と話した。 また「裁判所も法理問題を市民陪審員団が理解するのは難しいかもしれないと懸念を示しており、弁護団と相談した結果、国民参加裁判の申請を撤回した」と説明した。 朴氏は2013年8月、慰安婦被害者について「自発的な売春婦」「軍人の戦争遂行を手助けした」などと記述した「帝国の慰安婦」を出版。慰安婦被害者らは14年6月、朴氏を名誉毀損で告訴した。ソウル東部地検は昨年11月、虚偽の内容で被害者の名誉を傷つけたなどとして、朴氏を在宅起訴した。1月20日に初公判が行われた。 次回公判は8月30日。その後、9月20日、10月11日と続く。裁判所関係者は「集中的に素早く裁判を進めるため、あらかじめ期日を決めた」と説明した。