中国の黄河流域の氾濫や四川省の地震、日本の火山、台風、地震等に比べれば、地震がない韓国で建物を建てるとき、日本に比べ柱に入れる鉄筋の数の少なさに日本の皆さんは驚きます。逆に活火山がほとんどない韓国では、掘れば温泉の出る日本をうらやましく思います。
温泉が出なくとも韓国は火山や地震などで生活を根こそぎ奪われることはないので、日本人よりは自然に対して楽天的です。また、韓半島(韓国では朝鮮半島をこう呼ぶ)は、北は大陸と陸続きなのでその気になれば簡単に外へ出られる開放感がありますが、逆に四方が海に囲まれて外に出たくとも出られない島国日本の〈閉鎖性〉が日本人の気質形成に大きく影響しているとも考えられます。
地政学的に見るならば陸続きの韓国は黄河流域の漢民族や蒙古族、女真族、満州族等の北方民族の進出に常に脅かされていたばかりか、大陸との架橋的な役割を担わされていたので、日本の侵略にも備えねばなりません。ですから韓国は日本のように天災よりも常に四方から攻めてくる人災に神経をすり減らしてきました。
反面、島国の日本は天然の要塞でもある海があるために外国が容易に攻めてこられません。鎌倉時代に蒙古軍が何十万の軍勢で襲ってきましたが、神風にも助けられ侵略されませんでした。有史以来、日本は異民族の直接統治を受けていないので人災に煩わされずにすみましたが、天災に備えるのには神経を遣ったのではないでしょうか。
※文=権鎔大(ゴン・ヨンデ)韓日気質比較研究会代表の寄稿。ソウル大学史学科卒業、同新聞大学院修了。出典=『あなたは本当に「韓国」を知っている?』(著者/権鎔大 発行/駿河台出版社)
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