韓国の曲線とは、韓国の景福宮キョンボックンや昌徳宮チャンドックンなどの王宮の建物にみられる屋根の先が若干上に反っているラインや民族衣装のチマチョゴリの曲線がそうです。色彩は、中国や韓国では原色を多用しますが、日本のあでやかな色彩には及びません。
大学の教授に聞いた話ですが、日中韓の食べ物に関する比較に、中国は「お腹」で、日本は「目」で、韓国は「舌」で食べるといいます。中国の「お腹」はたくさん食べる、つまり「豪勢」でお腹いっぱい食べなければ気がすまないということです。日本の場合は「目」で見て鮮やかで、食欲をそそる美的感覚に重きを置きます。和菓子一つにしても、その形にこだわる様を見るとき「どうせ食べるのだからそこまでこだわらなくとも……」と、見た目よりも味に重きを置くのが韓国人だと思います。
韓国の「舌」で食べるとは、韓国語には味覚をあらわす単語が多く、細分化されています。「酸っぱい」も「シダ」(酸っぱい)、「シクマダ」(酢の味が強い)、他にも日本語に訳しにくい「セクマダ」、「シクムトルトラダ」とたくさんあるので「舌」で味わうと言ってよいでしょう。
「辛い」という表現でも、「メプタ」(辛い)、「メコマダ」(甘辛)、「オルクナダ」(汗が出るほど辛い)、「カルカラダ」(刺すほど辛い)、とたくさんあります。
目で見る喜びよりも、かき混ぜて美味しく食べるほうを優先するのが韓国スタイルですので納得です。今は新大久保コリアンタウンの韓国料理店では日本の若い女性がいなければ商売が成り立たないと言われているほど、韓国料理が人気ですが、彼女らは目で見る楽しみよりも味を楽しんでいます。「不格好な豚足」、「真っ赤な色のトッポキ」、「不揃いのチヂミ」など、とても目で食べる代物ではありませんが貪欲に放り込んでいる姿は爽快です。
文=権 鎔大(ゴン ヨンデ)
出典=『あなたは本当に「韓国」を知っている?』(著者/権鎔大 発行/駿河台出版社)
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