<Wコラム>韓国の車事情、あなたは本当に「韓国」を知っている?(参考画像/画像提供:news1)
<Wコラム>韓国の車事情、あなたは本当に「韓国」を知っている?(参考画像/画像提供:news1)
先日、専門学校の学生たちを連れてソウルに行ってきました。将来のエアラインスタッフになるための研修旅行でしたが、彼女たちのほとんどがはじめての韓国訪問でした。彼女たちがソウルについてまず驚いたのが、道路を走る車のスピードでした。道路が広いせいもありますが、韓国人のせっかちな性格ではゆっくり走ると体がむずむずするのでしょうか、がんがんアクセルを踏みます。ですから、自然に運転も荒くなります。日本ほどは人間優先でないので、横断歩道を渡るときは左右よく見て歩きましょうと指導しました。

 韓国は、日本と違い左ハンドルで右側通行です。はじめての人はまずこの点に注意してください。日本では信号が赤に変わる前に黄信号が点滅しますが、韓国は必ずしもそうではありません。

 次に驚いたのは、軽自動車があまり走っていないことだそうです。これは注意力がなければ気づきませんが、見栄っ張りな韓国人は家がなくても車だけは良いのに乗りたいという心理が働くのでしょう、軽自動車だとかっこ悪く見えるそうです。身分相応にと考える日本人にとっては「そんなに無理しなくても……」と思うのではないでしょうか。

 三番目に驚いたのが、タクシーの運転手さんが料金をまけてくれたことでした。

 研修最終日の自由時間に、韓国の繁華街明洞ミョンドンに行って来た学生によりますと、三千五百ウォンかかったのに、日本人の旅行者だからと言って五百ウォンまけてくれたそうです。政府間では険悪な昨今なのにと喜んでいました。

 何も日本人だから特別にまけてくれたのではなく、韓国ではよくあることです。

 金浦キンポから家のある江南まで、だいたい四万ウォンほどで、道路状況によって三万九千四百ウォンぐらいになることもあり、お釣の六百ウォンは受け取らない場合がよくあります。反対に四万二、三百ウォンになると、「まけてよ」といえば十中八、九は同意してくれます。また、お釣の小銭をキッチリくれないこともあります。それはお客が日本人だからでなく、韓国人のきっちり計算しないアバウトな性格からきています。ですが、全部が全部そうだとは限りませんので念のため。

 運転手は六百ウォン余計にもらっても感謝の気持ちを顔に出しませんので、感謝の言葉は期待しないほうがいいです。何も特別な行為をしたと思ってないからです。

 韓国でタクシーに乗るときは、できれば現金で払ってあげると喜びます。タクシー料金を払う手段にはクレジットカードもありますが、日本もそうであるように、これは手数料が引かれるからです。


文=権 鎔大(ゴン ヨンデ)
出典=『あなたは本当に「韓国」を知っている?』(著者/権鎔大 発行/駿河台出版社)

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