言葉は通じなくとも、同じ漢字によって意味が通じることがあり便利ではありますが、時には違った意味で使われています。
アメリカのことを日本では「米国」と表記していますが、韓国と中国では「美国」と表記します。
「美人会話」って何だかわかりますか。私がはじめて韓国に行き韓国語の勉強のかたわら英会話をならおうと、新聞広告で選んでいたら、やたら「美人会話」という文字が目に飛び込んできます。
いくら商売といっても「まじめな勉強を美人が教える」という謳い文句は下品だと、いきどおりを感じながら教室をのぞいたら、ひげもじゃのアメリカ人男性が教えていました。「美人」はアメリカ人だということをわかっていたら、こんな誤解はなかったのです。ちなみに「きれいな人」を言うときも「美人」を使います。
美人ついでに「愛人」も使い方はそれぞれの国で違います。
韓国の若い女性が、あなたに彼氏を紹介するとき「ネ エインイムニダ」(私の愛人です)と言ったら、「何、この子は不潔なの」と思うでしょうが、それは誤解です。
「愛人」を日本では「不適切な男女関係の人」を呼ぶときに使いますが、韓国と中国では全然違います。
韓国では「恋人」のことを、中国では「伴侶」を呼ぶときに使います。
最後に「大丈夫」という言葉です。
韓国と中国では信頼のおける、頼れるなど「頼もしい男」を言うときに使い、男でしたら女性に言われたい言葉ですが、今の日本ではその意味から派生した形容動詞的に使いますので、気をつけた方がいいですね。もちろん昔は韓中と同じ意味に使われたそうですが。
文=権 鎔大(ゴン ヨンデ)
出典=『あなたは本当に「韓国」を知っている?』(著者/権鎔大 発行/駿河台出版社)
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