チョンアルテクシとは銃の弾が発射されるぐらいの速さで走るということですから相当なスピードです。
韓国にこんな小話があります。
天に召された牧師と弾丸タクシーの運転手が、閻魔大王の前で天国行きか地獄行きかの裁きを受けます。もちろん一生神に仕えていた牧師は余裕しゃくしゃくです。
天国は、自分のような聖職者のためにあるのだから当然だと考える牧師と、ラフな運転でお客をヒヤヒヤさせたり、高額な料金をふっかけたり、不親切な態度をとった運転手は「どうせ俺は地獄だ」と、ふて腐れていました。けれども、判決は意外や意外、牧師が地獄行きで、弾丸タクシーの運転手は天国行きだと判決が下りました。
当然牧師は納得しません。閻魔大王に、「四六時中神に祈り、信徒を神に導いた私がなぜ地獄で、金儲けのために交通違反を犯しているぼったくり運転手が天国なのですか」と猛烈に抗議しました。
黙って聞いていた閻魔大王は、おもむろに口を開き、こう言いました。
「なるほど、君は神に仕えたから天国に行く資格があるが、君の説教が悪い」「どこが悪いのですか」「君が教会で説教すると、つまらないから神に祈るどころかみんな寝てしまうではないか。しかし弾丸運転手は猛スピードで運転するから、乗客にいつも神様お助けくださいと祈らせる。彼の方が神に導いている分天国にしたんだよ」
文=権 鎔大(ゴン ヨンデ)
出典=『あなたは本当に「韓国」を知っている?』(著者/権鎔大 発行/駿河台出版社)
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