何も日本のマスコミばかりでなく、韓国のマスコミも似たり寄ったりです。
新しい世紀に入っての日韓交流は何だったのでしょう。特に日本における韓流ブームは何だったのでしょうか。NHKの紅白歌合戦に韓国の歌手やアイドルグループが常連のように出演し、コンサートは超満員になり、テレビでは地上波、BSを含め二十本(週)近いドラマが放映されていたのが嘘のようです。
韓国のタレントが来日すれば成田空港や羽田空港はそのファンで埋め尽くされ、ソウルの明洞は日本人でごった返していました。
なのに、なぜこんなに急に潮が引いたように静かになってしまったのでしょうか。ブームが去ったから?急に韓国人が嫌いになったから?今までの熱い思いは?
経済面でも先を争って「サムスン」に倣えと雑誌で特集が組まれたり、本が出版されたのは遠い昔のことでしたか。海外での「サムスン」「LG」「現代」の躍進を肯定的に報じたのはつい三、四年前です。今や「サムスン」が危ない、韓国の経済がガタガタ、とネガティブに騒ぎ立てます。
決して「サムスン」が、韓国経済が悪くないと言っているのではないのです。三、四年前に韓国の未来や韓国経済が肯定的に報じられたときでも、正直面映い思いでした。
近くない将来ぼろが出るのではないかとヒヤヒヤしていました。韓国の経済は日本の経済に比べて底が浅く、世界経済の影響をもろに受ける体質だからです。
では、なぜ今日のように両国がいがみ合い嫌っているのでしょうか。
それは両国を取り巻く環境の変化とそれぞれの感情と立場が絡んでいるからです。
文=権 鎔大(ゴン ヨンデ)
出典=『あなたは本当に「韓国」を知っている?』(著者/権鎔大 発行/駿河台出版社)
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