ソウル拘置所前で警戒にあたる警察=4日、義王(聯合ニュース)
ソウル拘置所前で警戒にあたる警察=4日、義王(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国前大統領の朴槿恵(パク・クネ)容疑者とその親友、崔順実(チェ・スンシル)被告の一連の疑惑を捜査している検察が、4日午前にソウル市近郊のソウル拘置所で朴容疑者に対する取り調べを始めた。同容疑者が収賄などの容疑で先月31日に逮捕、収監されてから初めての取り調べとなる。 検察や関係当局によると、検察の特別捜査本部は午前9時20分ごろ、ソウル拘置所を訪問した。 朴容疑者に絡む疑惑の捜査を担当しているソウル中央地検刑事8部の韓雄在(ハン・ウンジェ)部長検事が取り調べを行う。韓氏は先月21日に朴容疑者を検察庁に呼び出して聴取した際も担当した。補佐の検事と女性捜査官も同席する。朴容疑者側は柳栄夏(ユ・ヨンハ)弁護士が立ち会うとされる。 取り調べは拘置所内の刑務官事務室を利用する。   朴容疑者は約束した額で433億ウォン(約43億円)、実際には約298億ウォンの賄賂を受け取った容疑をはじめ、崔被告が実質支配した文化・スポーツ関連の2財団に対する大企業への資金拠出強要、朴政権に批判的な文化・芸術家のリスト作成と管理の指示、崔被告の利益追求の手助けなど、13の容疑が持たれている。検察はこれら全般を追及する。核心となる収賄容疑に関しては、40年来の付き合いである崔被告との共謀関係の立証に注力するとみられている。 朴容疑者はこれまでの検察の調べと逮捕前の令状審査で容疑を一貫して否認してきた。この日、どのような姿勢を示すか注目される。 同じ拘置所に収監中の崔被告らを呼んで互いの言い分を述べさせる対質が必要との意見もあるが、実現には至らないとの見方が強い。崔被告は4日午前10時にソウル中央地裁で始まった公判に出廷している。 拘置所での大統領経験者の取り調べは、1995年に内乱首謀や収賄などの容疑で逮捕された全斗煥(チョン・ドゥファン)、盧泰愚(ノ・テウ)の両元大統領に対して行われて以来だ。 検察は当初、朴容疑者を検察庁に呼び出そうとしたが、朴容疑者側が気持ちの準備や警護問題を挙げて拘置所での取り調べを希望し、検察はこれを受け入れた。 検察はさらに3~4回の取り調べを経て具体的な容疑と犯罪事実を確かめ、大統領選(5月9日に投開票)の選挙運動がスタートする今月17日より前に起訴する方針だ。朴容疑者の勾留期限は今月19日となっている。
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