昨年の東方経済フォーラムの様子(資料写真)=(聯合ニュース)
昨年の東方経済フォーラムの様子(資料写真)=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】ロシアのウラジオストクで6日から開かれる「東方経済フォーラム」に、北朝鮮が代表団を派遣したことが5日、分かった。北朝鮮の朝鮮中央通信は、同フォーラムに出席するため「金英才(キム・ヨンジェ)対外経済相を団長とする政府の経済代表団が4日に平壌を出発した」と報じた。 東方経済フォーラムは、ロシア政府が極東開発のための投資誘致や周辺国との経済協力活性化を目的に2015年から毎年開催している会議。ロシアと北方領土問題を抱える日本の安倍晋三首相は毎年欠かさず姿を見せており、16年には当時の朴槿恵(パク・クネ)大統領が韓国の首脳として初めて出席した。今年は文在寅(ムン・ジェイン)大統領が出席する。 北朝鮮は15年に代表団を派遣したが、16年は予想に反して欠席。ロシア側は当時「技術的な理由」で出席できなくなったと伝えていた。今年は再び代表団が訪ロし、ロシアとの経済協力事業を積極的に協議すると見込まれる。 ロシアは極東地域の開発に重点を置き、現地の不足した労働力を補うため北朝鮮労働者を積極的に受け入れてきた。北朝鮮としては、国連安全保障理事会の制裁で労働者の追加派遣や地下資源の輸出が禁じられ、ロシアとの経済協力の可能性を探る必要がある。 ロシアは自国の極東沿海地方ハサンと北朝鮮北東部・羅津間の鉄道を媒介とする韓国、北朝鮮、ロシアの協力事業に大きな関心を持っている。北朝鮮を貫く鉄道を用いた物流事業だけでなく、パイプライン建設を通じたガス管連結事業、極東地域の余った電力を韓国側に送電する事業なども関心事だ。 一方、今回のフォーラムで韓国と北朝鮮の代表団が接触するかどうかも注目されるが、北朝鮮は3日に6回目の核実験を強行したばかりであり、意味のある接触はないとの観測が多い。
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