【ソウル聯合ニュース】収賄罪などに問われている韓国前大統領、朴槿恵(パク・クネ)被告の公判が10日、ソウル中央地裁で開かれた。地裁は同被告の勾留延長を請求した検察と、反対する弁護人それぞれから意見を聞いた。 検察は「朴前大統領は捜査が行われていた当時、出頭する意思を明らかにしても出頭せず、憲法裁判所の弾劾審判にも出席しなかった。足の指の痛みなどを理由に3回も裁判に欠席し、裁判所から注意されて出廷したこともある」と指摘し、朴被告が保釈された場合、今後の裁判に影響を及ぼす懸念があるとした。 また「関連する事件の証人として喚問され、勾引状まで発付されたが、結局欠席した」とし、「このような態度を見れば今後も不拘束の状態に置かれた場合、裁判に出廷する可能性が低く、正常な裁判進行に協力することは期待できない」と主張した。 証拠の隠滅や操作に対する懸念も指摘された。検察は「朴前大統領は前大統領として重要な証人を指揮していたことがあり、各種の懸案報告を通じそれぞれの企業の情報を保有していた」とし、「保釈された場合、主な証人に影響力を行使し、陳述を翻意させたり、証拠を操作したりする懸念が大きい」と主張した。 その上で「このようになれば正常で常識的な裁判の進行は不可能であるのは自明だ」と指摘し、迅速に裁判を勧め、国政介入事件の実体を明らかにし、責任を問うためには勾留を続けなければならないと強調した。 一方、朴被告の弁護人側は、財閥のSKグループとロッテグループに絡む収賄事件については勾留の延長はできないと主張した。 朴被告の弁護を担当する柳栄夏(
ユ・ヨンハ)弁護士はロッテやSKに対する起訴事実はすでに逮捕状の段階で含まれており、それに関連する内容で2回目の逮捕状を発付するのは極めて不当と指摘した。 また「ロッテやSKに関する部分はすでに核心事項の審理が終わった状態」とし、「これ以上勾留を続ける理由が存在しない」と話した。 証拠隠滅については、「主な証人の証言が行われ、関連する物証も検察が押収して裁判所に提出しており、隠滅する証拠がない」とし、逃走する懸念についても常識的に考えてないと強調した。 地裁は双方の意見を聞いた後、勾留を延長するか保釈するかは今週中に決めるとし、「もし勾留が延長されることになれば、逃走や証拠隠滅の懸念など、一般的な内容が理由になるだろう」と話した。 朴被告は裁判長から言いたいことがあるか問われたが、首を振るだけで何も言わなかった。 韓国の刑事訴訟法では被告の一審での拘束期間を起訴から最長6カ月としている。朴被告は今月16日に期限を迎え、勾留の延長が認められなければ保釈されることになる。そのため裁判所は今週金曜日の13日までに判断を示す可能性が高い。
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