「JYJ」ジェジュン
「JYJ」ジェジュン
2018年4月1日(日)に神奈川・横浜アリーナにて開催された、東京ガールズコレクションがプロデュースするミュージックフェス「TOKYO GIRLS MUSIC FES. 2018」に、オープニングアクトとして日本デビューを控えた「GFRIEND」が、ヘッドライナーとしてジェジュン(JYJ)が登場。豪華出演者陣の中で光り輝くステージパフォーマンスを見せた。

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 まずオープニングアクトとしてステージに上がった「GFRIEND」は、韓国ではデビュー3周年を迎え、今年5月に待望の日本メジャーデビューを果たす6人組ガールズグループ。

 リーダーのソウォン、イェリン、ウナ、ユジュ、シンビ、オムジはそれぞれホワイトとブラックのワンピース姿で登場すると、「ROUGH」の韓国語バージョンと、「今日から私たちは(Me Gustas Tu)」の日本語バージョンの2曲を披露し、清純なイメージとパワフルなパフォーマンスを強く印象付けることに成功した。

 デビューアルバムのリリースに向けて、日本公式ファンクラブも発足し、今後ますます日本での活躍の場を増やしていく予定だ。

 そして清水翔太やSKY-HI、「DOBERMAN INFINITY」などの豪華出演者が次々と登場し、魂のこもったパフォーマンスでこの日横浜アリーナに集った1万3千人を超える音楽ファンを熱くした。

 イベントが大きな盛り上がりを見せる中、満を持して大トリのジェジュンがステージに登場する。イベントMCを務めた「DOBERMAN INFINITY」 SWAYが高らかにその名を読み上げると、待ちかねたファンからの大きな歓声が会場を大きく揺らした。当日に販売されたジェジュンのライブグッズはすべて完売したとのことで、客席は彼のペンライトカラーのグリーンで埋め尽くされ、ラストアーティストをステージに迎える準備は整った。

 R&BやHIP HOPの流れを汲んだアーティストが多くラインナップされていたこの日。バンドメンバーを従えて、スタッズのついた黒のレザージャケットでステージに姿を現したジェジュンからは、いつも以上にロックスター然とした気迫が感じられた。

 1曲目の「Just Another Girl」のイントロのギターの音が響き、はち切れそうな大歓声と共にあの艶やかで情熱的なボーカルが空間を支配する。熱のこもった視線で表現される憤りや切なさ、その激情で音楽は広がり、会場の空気感をも一瞬で変えてしまう。
歌い終え、「皆さん!こんばんは、ジェジュンと申します」と流ちょうな日本語であいさつする表情は一変して、親しみを感じる笑顔。「この横浜アリーナは、日本でツアーをやってて、1番多く来たことのあるところですね。すごい思い出がある会場です。急にお知らせですが、6月26日27日にこの横アリで僕のライブがあるので、ぜひ来ていただけるとうれしいなと思います!」と冒頭のMCからファンを喜ばせる告知があり、客席はさらにヒートアップ。

 「2階、3階の皆さん、後ろの皆さん、ちゃんと見えますか?ちゃんと聞こえますか?後ろの方までできれば近くに行きたいんですけど…」とファンに心を配りながら、メインステージから花道を歩きセンターステージへ移動する。「次の曲はゆっくりできる曲なんで、皆さん(ずっと立っていて)大変だから、座ってじっくり聴いていただけるとうれしいなと思います」と始めたのは「Run Away」。次の「化粧」と2曲続けてバラード曲をしっとりと聴かせたジェジュン。ピアノ伴奏のみのシンプルなアレンジが彼の歌唱力の高さを際立たせ、会場もうっとりと聴き入った。

 「この曲を歌うといつもすごいテンションが下がっちゃうんですよね(笑)」と自虐的なユーモアを交えながら、「まだまだ盛り上がっていきたいので、皆さん、力残ってますか?僕は全力でいきますよ!」と雰囲気を改める。「次の曲は皆さんと盛り上がろうと思って用意した曲なんですけど、今日は僕の(単独)コンサートじゃないし、僕の曲を知らないお客さんも多いと思って、ちょっとだけ皆さんとリハーサルしてみたいと思います」と「Good Morning Night」のサビパートでのファンとの掛け声のやりとりを練習。ジェジュンのアカペラに合わせて何度かの練習を試し、客席の反応に「イエス!完ぺきです」と満足げな声をあげると、爽やかなビートに合わせて「楽しもう、この夜を」と歌うパーティーソングで会場のテンションをリードする。サビの掛け声部分は、単独公演でもおなじみのファンからの「もう1回!」コールに応え、ステージを左右に行き来しながら「楽しいですねー」と何度も繰り返してファンとの一体感を楽しんだ。

 「もう曲があんまり残ってない…早いですね」と名残惜しそうに客席を見渡すジェジュン。まだ話足りないとばかりに「この前日本のバラエティー番組に出た時にみんなから言われたんですけど、」と切り出し、「『ジェジュンって9年10年前よりめっちゃくちゃ日本語下手になったね』って、すごい言われるんですよ。いや、それはわかるよ。下手になってるもん。でも、ほぼ9年間日本に来られなくて、今くらいの実力を維持してるだけでも、ちょっと俺すごいなって思ってる(笑)調子に乗っちゃった(笑)」とお茶目な笑みを浮かべる。

 「日本語の本を買ったんですよ。もっと頑張らないと。日本語頑張って勉強しないと」と真面目で努力家な一面をのぞかせると、会場からは熱心な姿に感心するような拍手が巻き起こった。ちなみに彼のライブMCはすべて日本語。ジェジュンのあの端正なビジュアルイメージからは意外なほどによく話し、そしてその話はとても楽しく、笑いが絶えない。今回のイベントのような場所でも、気取らず気負わずマイペースだ。彼は「調子に乗っちゃった」と茶化したが、そんな姿からも彼がどれほど日本でのアーティスト活動を大切にしているかが伝わってくる。

 「本当にあと2曲歌ったら、僕のライブは終わり」と告げるジェジュンに、「えー!」とそれを惜しむ声をあげるファン。するとジェジュンが「今日は何の日だっけ?」ととぼけたようにつぶやき、「エイプリルフール!」と答えたファンの声が何かに気づいたようにみるみる歓喜に変わっていく。

 それでもジェジュンは「僕、嘘つかないからね」と言いながら「最後まで僕のステージを楽しんでください」と、ドラマ「ボスを守れ」のOSTに収録されたバラード曲「守ってあげる」の日本語バージョンを歌い始める。会場のファンと歌声を重ね、心をひとつにした大合唱で感動を呼び起こした後は、間髪入れずに「Mine」で、ハードにクールに締めくくりステージを去ったジェジュンだったが、ファンが彼の名前を呼ぶ声にすぐさま舞い戻る。ジャケットを脱ぎ捨て軽やかになった姿でアンコール曲「One Kiss」のフレーズをささやくように優しく歌いだす。サビでは、まるで翼が大きく羽ばたくような広がりを見せる壮大なラブソングを歌うステージの上のジェジュンの姿は、会場の横浜アリーナ全てを抱きしめているかのような包容力と共にあった。

 圧巻のパフォーマンスを終えたカリスマは、「ありがとうございました!すみません、嘘ついちゃって」と、まず「あと2曲で終わり」と言った可愛いいたずらをファンに詫びる。そして、「皆さん今日は『TOKYO GIRLS MUSIC FES. 2018』に来ていただいて、本当にありがとうございました!気をつけて帰ってくださいね。また会いましょう!」と堂々とヘッドライナーの大役を全うした。


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