外交筋は3日、「国連安全保障理事会の北朝鮮決議に違反した疑いで昨年10月から韓国籍の船舶1隻の出港を保留にしている」とし、「留め置きが半年を過ぎ、この船をどう扱うか、米国、安保理の北朝鮮制裁委員会と議論している」と伝えた。
安保理決議では、禁止された活動に関与したと信じる合理的な根拠がある場合、国連加盟国に入港した当該船舶を押収、検査、凍結(留め置き)させる。留め置きが半年を経過し、適切な措置が取られたと北朝鮮制裁委が判断した場合は、留め置きなどが解かれる。
これに関し外交筋は「『適切な措置』は再発防止が焦点」と指摘。船舶を保有する船会社が再発防止を約束し、船舶の管理や監視を強化する内容などが盛り込まれる可能性があると述べた。
韓国政府はまた、2017年末から18年初めにかけ、瀬取りに加担した2隻と北朝鮮産石炭の運搬に関与した1隻の計3隻の外国船舶に対しても留め置きの措置を取った。外交部はこれら3隻の扱いも米国、北朝鮮制裁委と協議中とされる。
北朝鮮制裁委との協議は本来、当該船舶の船籍国である「旗国」が行うが、3隻のうち2隻は旗国だった香港とパナマがそれぞれ船舶の登録を取り消したために現在は旗国無しの状態となっているようだ。2年以上留め置かれた船の管理には相当な費用がかかっているとみられる。
近ごろ、韓国の船舶あるいは法人が安保理決議に抵触する行為にかかわっていたことが明るみに出ている。韓国の輸入業者は安保理決議で禁輸品目に定められている北朝鮮産石炭を韓国に持ち込んだ。また、米財務省は先ごろ、北朝鮮との瀬取りにかかわった疑いがある船舶のリストを公表したが、その中に「LUNIS」という名前の韓国の船舶が含まれた。
外交筋は「北朝鮮制裁委の専門家パネルは瀬取りが増えていると指摘したが、実際に摘発が報じられたのは韓国だけ」としながら、「韓国だけで起きているからでなく、韓国が制裁決議をしっかり履行しているためというのが国際社会の評価」と述べた。
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