5月に米カリフォルニア州サンタクララで開いたサムスン・ファウンドリー・フォーラムで登壇した鄭殷昇氏(サムスン電子提供、転載・転用禁止)=(聯合ニュース)
5月に米カリフォルニア州サンタクララで開いたサムスン・ファウンドリー・フォーラムで登壇した鄭殷昇氏(サムスン電子提供、転載・転用禁止)=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国のサムスン電子は3日、ソウルのホテルで「サムスン・ファウンドリー・フォーラム」を開催し、半導体の設計に特化したファブレス(工場なし)業界や、ファブレス企業が設計した半導体を受託生産するファウンドリー業界のパートナー企業関係者が約500人参加した。  同フォーラムはサムスン電子が2016年から毎年、世界の主要国を回って開催しているイベント。今年は特に、電子機器の頭脳部となる半導体の一種、システムLSI(大規模集積回路)事業への大規模投資を柱とする「半導体ビジョン2030」を4月に発表したことから、一段と注目を集めた。 サムスン電子はフォーラムで、さまざまなファウンドリー事業ポートフォリオを紹介。人工知能(AI)や次世代通信規格「5G」、電装、あらゆるモノがネットにつながる「IoT」などが発展する第4次産業革命時代をけん引していく最先端の極端紫外線(EUV)工程技術、次世代半導体ソリューション「FD―SOI(完全空乏型シリコン・オン・インシュレーター)」などを披露した。 サムスン電子の鄭殷昇(チョン・ウンスン)ファウンドリー事業部長(社長)は「半導体の不毛の地で事業を始め、逆境を乗り越え業界1位に成長した経験がある」としながら、「(システムLSIの)ファウンドリー分野でも最高(世界1位)に向かう道のりは厳しいだろうが、難関を越えてともに成長していけるよう、関心と応援をお願いしたい」と呼びかけた。 特に、「国内のファブレス企業がさまざまな分野で活躍できるよう、デザインサービス、製造、パッケージなど開発から量産まで協力エコシステム(生態系)を活性化させ、システムLSI産業の発展に寄与する」と強調した。 日本政府が先ごろ、韓国大法院(最高裁)が日本企業に賠償を命じた強制徴用訴訟問題を理由に半導体材料の対韓輸出規制強化を発表したことから、サムスン電子がフォーラムでこれに関する対策を示すかどうかも関心を集めた。日本がレジスト(半導体の基板に塗る感光材)を輸出規制対象の一つとしたことを巡り、一部ではサムスン電子のEUV工程を狙ったものとの観測が出ている。ただ、同社側は「技術フォーラムのため、これに関する議論はないと承知している」と伝えた。 サムスン電子は5月に米カリフォルニア州サンタクララで今年最初のファウンドリー・フォーラムを開いた。今後は9月に日本・東京、10月にドイツ・ミュンヘンでの開催を予定している。
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