検察はチョ国氏(左)の逮捕状を請求した=(聯合ニュースTV)
検察はチョ国氏(左)の逮捕状を請求した=(聯合ニュースTV)
【ソウル聯合ニュース】韓国のソウル東部地検は23日、文在寅(ムン・ジェイン)大統領に近いとされる柳在洙(ユ・ジェス)元釜山市経済副市長への監察打ち切り疑惑と関連し、職権乱用などの容疑で当時青瓦台(大統領府)の民情首席秘書官だったチョ国(チョ・グク)前法務部長官の逮捕状を請求した。

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 チョ氏に対する逮捕状発付の可否を決める令状審査は、ソウル東部地裁で26日午前10時半から行われる。

 柳氏は、文大統領の盟友である故・盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領の在任当時、盧氏の随行秘書などを務めた人物。検察は2017年に青瓦台民情首席室が柳氏に対する特別監察を行い、重大な不正の事実を相当部分把握していたにもかかわらず明確な理由なしに監察を打ち切ったとみて、チョ氏を16日と18日に検察に呼んで事情聴取を行った。

 チョ氏は最初の聴取の翌日の17日、「(監察打ち切りの)政務的な最終責任は私にある」とし、自身が記憶している内容を忠実に話したと弁護士を通じて明らかにした。

 当時確認された柳氏の不正の疑いが軽微だったため、チョ氏は民情秘書官だった白元宇(ペク・ウォンウ)民主研究院副院長と監察を指揮した朴炯哲(パク・ヒョンチョル)反腐敗秘書官の意見を聞いて監察打ち切りを決めたと供述したとされる。

 だが、検察は監察打ち切りの最終責任者であるチョ氏が柳氏の不正の内容が重大だということを知っていながら柳氏が当時所属していた金融委員会に辞表を提出させて問題の幕引きを図ったことは、裁量権の範囲を越えた職権乱用だとみている。

 いわゆる「監察もみ消し疑惑」は、青瓦台民情首席室が17年8月に金融委員会局長だった柳氏が業者から金品などを受け取った疑いで特別監察に着手したが、上層部の介入により約3か月後に突然打ち切られたと特別監察班の捜査官だったキム・テウ氏が暴露したことで明るみに出た。

 柳氏は金融委員会に在職していた時期の前後に金融会社の代表など4人から計4950万ウォン(約470万円)相当の金品などを受け取った見返りとして、金融委員会の表彰状を関連企業に与え、制裁が減免されるよう便宜を図るなどの不正行為を行った罪で13日に起訴された。


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