閑散とするソウル市内の映画館(資料写真)=(聯合ニュース)
閑散とするソウル市内の映画館(資料写真)=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】新型コロナウイルスの感染拡大により、韓国の映画業界が深刻な危機に立たされている。

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 映画関係者は「撮影を中止すると人件費などで一日に数千万ウォン(1000万ウォンは約90万円)が無駄になる」として、「新型コロナウイルスに感染しないよう気を付けて撮影しているが、危険な賭博をやっているようだ」と語った。

 人気俳優キム・ウビンとリュ・ジュンヨルが主演を務める新作映画「宇宙人」(原題)は今月に撮影を始める予定だったが、クランクインを延期した。製作会社の関係者は「新型コロナウイルスなど、いろいろな理由で撮影を始められなかった」と伝えた。

 海外ロケは中止となり、コロンビアで撮影中だった「ボゴタ」(原題)の主演俳優ソン・ジュンギやスタッフは撮影を取りやめて帰国した。モロッコで撮影予定だったハ・ジョンウとチュ・ジフン主演映画も今月にクランクインする予定だったが、延期となった。

 こうした事態を受け、韓国映画プロデューサー組合などの映画団体は政府の支援を求める共同声明を出した。

 声明は「韓国の映画産業は絶体絶命の危機を迎えている」として、「新型コロナウイルスの発生後、映画観客数は一日3万人と昨年に比べ80%減少し、過去最低となっている」と説明。「韓国映画産業の売り上げ全体の中で映画館での売り上げが8割を占める中、映画館の売り上げ減少は映画産業の崩壊を意味する」とし、緊急金融支援などを促した。

 韓国政府は新型コロナウイルスの感染拡大を受け、旅行業・観光宿泊業・観光運送業・公演業の4業種を特別雇用支援業種に指定し、支援を強化する方針を発表したが、映画産業は対象に含まれなかった。


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