ソン・ヘギョ=31日、ソウル(聯合)
ソン・ヘギョ=31日、ソウル(聯合)
話題の映画『黄真伊(ファン・ジニ)』が6日に封切られる。制作費100億ウォン、『接続』『カル』のチャン・ユンヒョン監督、韓国映画界でも屈指のスタッフが集結した作品に対する期待を一層盛り上げてくれるのが、主演のソン・ヘギョだ。

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ハ・ジウォンが主演したドラマ版『黄真伊』がまず人気を博し、人々の比較する視線は避けられなかった。しかし、試写会で作品が公開されてみると、ドラマとは差別化された部分が明確になり、さらに関心が高まったといえるだろう。

黄真伊は1度は演じてみたい人物だったが、余りに早すぎたチャンスではないか、映画出演はこれが2本目という自分に演じきれるか、かなり悩んだというソン・ヘギョ。「今年で29歳になるのですが、この機会を逃してはいけない、最善を尽くせばきっとやれるだろうと考えて」と、出演を決めた当時を振り返った。黄真伊という女性そのものが与えるプレッシャー、それ以外のものは何も見えなくなるほどだったという。

作品を見ていると、ソン・ヘギョのクローズアップが多いことに気づく。表情だけで感情を表現しなければならない。それもまた大変なプレッシャーだったのではないか。しかし、ソン・ヘギョは「作品を見て初めて、クローズアップが多いことを知った」と話す。現場ではたくさんのカットに分けて撮影するため、どのように使われるのかは分からない。「プレッシャーはなかった。6か月間、監督とあれこれ話をしているうちに自然に黄真伊になっていったような気がする。おかげでどの瞬間にも役に入り込み、集中して演じられた。」

人気を固めたシチュエーションコメディから、大ヒットドラマ『フルハウス』まで、これまで見せてきたのはいつも清純で明るく可愛いキャラクターだった。そんなソン・ヘギョに成熟した女性の内面を表現することができるか、という目もあったが、そんな周囲の懸念はきれいに取り払われた。1人の男を生涯をかけて愛した女性の思いが、演技に込められている。撮影中は会う人ごとに「目が変わった。黄真伊のせいか」とよく聞かれたという。「自分ではよく分からないが、確かに何かあったんでしょうね。大人の女性らしく見えると言ってもらえるとうれしい」と笑った。

作品は黄真伊という人物の波乱万丈な人生を描いている。もしもソン・ヘギョがキーセン(妓生=芸妓)だからといって、たくさんの男を愛していたら、現代までその名が人々に記憶されているだろうか。「1人の男に向けた真の愛を胸に秘めた女性だからこそ、世の中に対し堂々としていられたのでしょう。彼女はとても幸せな女性です。生涯大切にできる藍があったのだから」と羨ましそうに語る。

映画「『黄真伊』に対する韓国映画界の期待はあまりに大きい。ソン・ヘギョも「韓国映画は危機にある。黄真伊が救済してくれなければ」と言われることが多かったという。「最初の主演作『僕の、世界の中心は、君だ。』が興行に失敗したとき、自分は一生懸命演じたのだからと、辛くても深く気に病むことはなかった。2本目の映画だからという気負いもなかったが、周囲の人に、必ずヒットさせないととよく言われるので、最近はちょっと負担に感じてもいる」と、心境をもらす。

この作品を通じ、成熟した女性の美しさと演技力を披露したソン・ヘギョ。演技の“味”が少しわかってきたせいか、どんどん欲が出てきたという。「これまで経験のない役を演じてみたい。ドラマもやりたいし、“映画女優ソン・ヘギョ”と言われても恥ずかしくないよう、当面は映画で成果を上げたい」と意欲を見せた。


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