【ソウル聯合ニュース】韓国・釜山市で10月に開催予定の第25回釜山国際映画祭(BIFF)は新型コロナウイルス感染拡大の影響で、予定より2週間遅れで開催され、開会式や閉会式などの行事を中止し、映画の上映のみが行われる。また新型コロナ感染拡大防止のための「社会的距離の確保」措置が第2段階のまま維持された場合は開催自体を取りやめる可能性もある。映画祭理事会の李庸観(
イ・ヨングァン)理事長が14日に開かれたオンライン記者会見で明らかにした。 李氏は2週間延期する理由について、秋夕(中秋節、今年は10月1日)連休中に感染が拡大する可能性があるためと説明した。 10月21~30日の日程で開かれる今回は68カ国・地域から192本の作品が招待された。これまでは300本程度だったが、大幅に減らされた。各作品は映画祭専用館「映画の殿堂」で上映され、例年2~3回だった上映回数は1回に減る。 また社会的距離の確保が第2段階で映画祭が開催されれば、室内は50人、野外は100人未満に観客を制限して上映されることになる。 オープニング作品には7人の香港の監督によるオムニバス「七重奏:香港の話」(原題)が、クロージング作品にはタムラコータロー監督のアニメ「ジョゼと虎と魚たち」が選ばれた。 開催が見送られた今年のカンヌ国際映画祭で、公式セレクションに選ばれた56本のうち23本が上映されるほか、ベルリン映画祭やベネチア映画祭など世界の主要映画祭の招待作や受賞作も多く含まれている。 チケットはオンライン販売のみで、現地でのチケット売り場は運営しない。 また多くの観客が集まる映画祭の開会式と閉会式、開会式のハイライトであるレッドカーペットイベント、舞台あいさつ、トークイベントや野外イベントなどは行わない。海外関係者も招待せず、映画関係者のネットワーク拡大に向け開かれていたレセプション、パーティーも取りやめた。 釜山で初めて開かれる「アジアフィルムアワード」、東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国のドラマを対象に行われる「アジアコンテンツアワード」や「アジアコンテンツ&フィルムマーケット」「アジアプロジェクトマーケット(APM)」などはオンラインで開催される。 映画祭側は新型コロナの感染状況が現在より悪化すれば映画祭を中止する方針だ。著作権の関係や、製作者側の意向により、オンラインでの上映はできないという。 李氏は「室内で50人、野外で100人が見るというのは望んでいない」とし、社会的距離の確保措置が緩和されれば観覧の機会が増えるだろうと話した。
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