保守寄りの産経新聞は同日、「慰安婦像の撤去 韓国の『反日』阻む外交を」というタイトルの主張(社説)で、最近、ドイツの首都ベルリンに立てられた日本軍従軍慰安婦被害者を象徴する“平和の少女像”が日本側の要求で撤去命令を受けた事実を例に挙げて「菅政権は、安倍晋三前政権と同じく、韓国の反日行為と国際法違反を正していくという姿勢を取っている」と明らかにした。
先月28日、ベルリンのミッテ区では韓国系の市民団体「コリア協議会」が設置した“平和の少女像”の除幕式が行われたが、日本政府はこの少女像の設置の知らせが伝わった直後から、ドイツ政府とベルリン市当局などを相手にロビー活動を行い、結局“少女像撤去”の約束を取り付けた。
日本のマスコミによると、ミッテ区にコリア協議会が少女像とともにかつて日本の“慰安婦強制動員”の事実を記載した碑文を設置したが、ミッテ区当局では(少女像と碑文の設置を)事前に知らせなかったという理由で7日にその設置許可を取り消し、14日までに撤去するように命令した。
これに対して産経新聞は「像を放置すれば、慰安婦とは強制連行された“性奴隷”であるといった歴史の捏造(ねつぞう)が広まりかねない」、「悪質な反日行為の芽は確実に摘んでいかねばならない」と主張した。
日本政府は1993年の当時の官房長官だった河野洋平氏が発表した“河野談話”を通じて慰安婦強制動員の事実を認め、被害者に対する謝罪の立場を明らかにした。
しかし、現在の日本政府は、国際会議などで慰安婦問題が提起されるたびに「強制連行の証拠がない」として言い続けている。
特に日本政府は2015年12月の日韓慰安婦の合意を通じて韓国側が元慰安婦問題の“最終的かつ不可逆的な解決を確認”したという理由で、在韓日本大使館周辺などに設置されている慰安婦少女像も撤去しなければならないと要求している状況だ。
これと関連して、産経新聞は「今年は韓国が日中韓首脳会議の議長国で、文氏は菅首相の年内訪韓を望んでいる。だが、異様な反日姿勢のままの文氏と建設的な話し合いができるとは思えない」、「現状は首相訪韓の環境にない」と主張した。
産経新聞は、日本の”戦犯企業”に対する韓国の最高裁判所による植民地時代の強制徴用被害賠償判決についても、「1965年の日韓請求権協定という国家間の約束を韓国側が無視した」とし、「(韓国側の)国際法違反のいいがかりで日本側は被害者」という見解を並べ立てた。
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