李容洙さん(資料写真)=(聯合ニュース)
李容洙さん(資料写真)=(聯合ニュース)
【大邱聯合ニュース】旧日本軍の慰安婦被害者12人が日本政府を相手取り損害賠償を求めた訴訟で、韓国・ソウル中央地裁が8日に原告勝訴の判決を下したことを受け、被害者の一人である李容洙(イ・ヨンス)さんは聯合ニュースの取材に「とてもうれしい」「この知らせだけを待っていた」と涙ながらに語った。「生きているとこんなこともある。皆さんが尽力してくれたおかげ」と国民への感謝も口にした。 同地裁は原告側の訴えを認め、請求通り日本政府に原告1人当たり1億ウォン(約950万円)の支払いを命じる判決を言い渡した。 慰安婦被害者が日本政府に損害賠償を求めて韓国の裁判所に起こした訴訟は数件あるが、判決が出たのは今回が初めて。13日には、李さんら20人が日本政府を相手取った別の損害賠償請求訴訟の一審判決がある。 李さんは「13日にソウル中央地裁に行く」と話した。また「日本はいつまでああなのか。被害者がいるときに心からの謝罪をすべきだ。私はカネ(損害賠償金)ではなく謝罪を受けたい」と声を張り上げた。「日本政府は過ちを認めないが、私が生きている間に謝罪しなければ、永遠に謝罪をしないことになる。永遠に悪い国になる」と語気を強める一幕もあった。 この日に判決が言い渡された訴訟は、原告のペ・チュンヒさん(故人)らが2013年8月、植民地時代に日本政府にだまされたり連行されたりして慰安婦にされたとして1人当たり1億ウォンの慰謝料を求める民事調停を申し立てたのが始まりだった。 日本政府が訴訟関連書類の送達を拒否して調停が成立せず、原告の要請により16年1月、正式訴訟に移行した。一審判決が出るまでに原告の被害者12人のうち7人がこの世を去った。 日本政府側は、裁判所が他国を訴訟の当事者として裁判を行うことはできないとする国際法上の原則「主権免除」を主張し、訴訟の却下を求めてきた。この日も出廷しなかった。
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