韓国の国防省が2日に公開した「2020国防白書」によると、昨年12月現在、北朝鮮軍兵力は陸海空軍と戦略軍を含めて合わせて128万人で2年前と同じだったが、韓国の陸海空軍(海兵隊を含む)の兵力は55万5000人と、同期間で4万4000人余り減少した。
韓国軍の常備兵力はムン・ジェイン政府発足初年度の2017年までに61万8000人に達したが、翌年から部隊構造改編と病気による服務期間の短縮などが本格化し、毎年減っている。ムン政権になって、計6万3000人が減少したことになる。
国防部によると、韓国の海・空軍兵力は2017年以来、変動がないが、陸軍の場合、2017年の48万3000人から昨年には42万人に減り、最終的には36万5000人まで削減される予定である。
政府が目標としている2022年国軍常備兵力は陸軍36万5000人、海軍7万人(海兵隊2万9000人を含む)、空軍6万5000人など合わせて50万人程度である。
これに対し、北朝鮮軍の場合、海軍兵力は現在約6万人で韓国よりも少ないが、陸軍と空軍はそれぞれ110万人、11万人と数的に優位だと把握される。
しかし、国防部は「南北の軍事力を実質的に比較する際に、訓練レベルおよび武器の性能や老朽度などを総合的に考慮している」という立場だ。
韓国軍の兵力削減は△常時戦闘準備態勢を維持することができる範囲で行われており、同時に△さまざまな最先端武器を導入するための事業も着実に進められているため、北朝鮮軍に比べ「質的優位」を維持しているというのが国防部の判断であると思われる。
ただし、北朝鮮軍が△各軍下の特殊戦部隊を「特殊作戦軍」という名前の別軍種で管理・運用している点△核兵器を含む大量破壊兵器(WMD)を継続的に開発している点などは、韓国側にとって簡単に見過ごせない問題である。北朝鮮の特殊部隊、すなわち特殊作戦軍は総20万人規模で全体の兵力の15%を超える。韓国軍の約半分に迫るものだ。
国防部は、北朝鮮の陸軍の約70%が平壌~ウォンサン以南に配置されているという点で、「いつでも(韓国への)奇襲攻撃が可能な態勢を整えている」とみている。2018年以降、「北朝鮮は敵」という表現が国防白書から消えはしたが、韓国国民にとってはまだ、北朝鮮が最大の脅威となっている。
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