韓国のセウォル号沈没事故、元海洋警察トップらに「無罪判決」

2014年4月のセウォル号沈没事故当時、救助業務を怠り、数百人を死亡または負傷させた疑いで裁判にうつされたキム・ソクギュン元海洋警察庁長が1審で無罪を言い渡された。

キム・スヒョン の最新ニュースまとめ

　ソウル中央地裁は15日、業務上過失致死傷などの容疑で起訴されたキム・ソクギュン元海洋警察庁長、キム・スヒョン元西海地方警察庁長など当時の海洋警察トップ9人にそれぞれ「無罪」を言い渡した。

　職権乱用管理行使妨害容疑を受けるキム・ムンホン元木浦海洋警察署長は懲役1年6か月・執行猶予3年、イ・ジェドゥ元3009艦長には懲役6か月・執行猶予2年が言い渡された。

　裁判部は「当時、海洋警察は関連救助に要する人力と通信が円滑ではなく、セウォル号大型船舶に対する指揮が至らなかったと見られる」とする一方で「ただし、これは海洋警察全体の問題」と指摘。

　また「体系整備が不足していた点について、海洋警察トップに属していた被告人らに管理責任を問うことはできるが、具体的な救助業務に関連して刑事責任を問うことになる業務上過失を問うには至らない」と説明した。